パワーリフティングとは?




パワーリフティングを知らない方もいると思いますので,競技の概要を解説します。





  1. 競技の概要

  2. パワーリフティングの歴史

  3. パワーリフティングの魅力とは?

  4. パワーリフティングをはじめよう!



  1. 競技の概要

  2. パワーリフティングとは?

     スクワット,ベンチプレス,デッドリフトの3種目で重量を競い合い そのトータル重量で順位を決定するものです。

     各種目とも試技は3回まで,各試技では1回挙上できれば成功となります。

     判定は主審1名,副審2名が行い,2名以上が成功と判定すればその試技 は成功です。

    注)本ページでは判定の基準の概要のみ示してあります。実際にはJPA(日本パワーリフティング連盟) の定める詳細なルールに従って判定が行われます。


    スクワットとは?


     バーベルを肩に担いで,しゃがんで,立ち上がるものです。

        

    [判定の基準]
    1. 膝頭よりも足の付け根(ヒップジョイント)が深く下がれば成功。
    2. 動作の最中に足が動けば失敗。
    3. 挙上が途中で止まっても大丈夫。しかし少しでも下がれば失敗。


    ベンチプレスとは?


     ベンチ台に横になり,胸の上でバーベルを挙上するものです。

        

    [判定の基準]
    1. 胸の上で一度バーベルが静止していれば成功。バウンドしたら失敗。
    2. バーベルがひどく傾いた場合は失敗。
    3. フィニッシュ時に左右の腕が同時に伸びきらなければ失敗。
    4. 挙上が途中で止まっても大丈夫。しかし少しでも下がれば失敗。


    デッドリフトとは?


     床に置かれたバーベルを,垂直に引き上げ,足と背中が伸びきるまで挙上
    するものです。

        

    [判定の基準]
    1. 足と背中が伸びきるとともに,フィニッシュ時に肩がかえれば(胸を張れれば)成功です。
    2. 脚の上であおったら失敗。
    3. 挙上が途中で止まっても大丈夫。しかし少しでも下がれば失敗。







  3. パワーリフティングの歴史
  4.   (参考資料:月刊ボディビルディング1997年1,2月号)

    パワーリフティング以前

     パワーリフティング競技が始まる以前には,すでにウェイトリフティングと ボディビルディングが行われていました。

    [ボディビルディング誕生期]
    1898年(イギリス)ボディビルコンテストが開催される
    1901年(イギリス)ユージン・サンドウ主催のボディビルコンテストが開催される
    1903年(アメリカ)The Most Perfectly Developed-Man In The Worldコンテストが開催される。 (ニューヨーク,マジソンスクエアガーデンにて)
    1950年頃愛好者が急増,各地でコンテストが開催される
    1965年第1回 IFBB Mr. Olympia コンテスト開催 優勝はラリー・スコット

    [ウェイトリフティング誕生期]
    1891年(イギリス)第1回国際選手権大会がロンドンで開催される。8種目,規定数(6〜10回)の反復をこなすものだった
    1896年(ギリシャ)第1回近代オリンピック競技大会がアテネで開催される。片手,両手挙上の2種目,体重制はなし
    1973年現在の2種目制(スナッチ,ジャーク)が始まる


    パワーリフティングの誕生

     1950年頃のボディビルコンテストでは筋肉美のほかに,ウェイトリフティングの 記録も参考にして審査が行われていた。しかし、ボディビルのみトレーニングしている 者はスナッチやジャークのようにスピーディーに持ち上げる種目の挙上テクニックまで マスターできず、ウェイトリフティング記録のせいでコンテスト結果が筋肉美だけの場 合より低くなることがよくあった。このため,ウェイトリフティングの記録を参考にす る審査方法は姿を消すことになる。

     しかし、ボディビルダーの間で力比べをしたい欲求が強かったことから、1950年 代初期にオッドリフト・コンテストと呼ばれる競技が行われるようになった。オッドと は『風変わりな』という意味であり、ウェイトリフティングとは異なる新しい競技が誕 生したものである。これが,現在のパワーリフティングの始まりである。

     当初は,カールやプレスなども種目に入ることがあり,種目数も3〜4種目であった。 しかし、1950年代中期には現在の3種目(スクワット,ベンチプレス,デッドリフト )に納まった。

    [パワーリフティングの誕生期]
    1965年(アメリカ)第1回全米競技会が開催される
    1971年第1回世界大会が開催される
    1980年女子の世界大会も始まる







  5. パワーリフティングの魅力とは?
  6.   (私の個人的な意見です)

     パワーリフティングの第1の魅力は,自分の努力の成果がはっきりとした数字として表れることだと思います。努力すれば必ず報われる競技です。順位は参加者のレベルで決まりますから努力だけではありませんが、自分の記録についてははっきりと成果が表れるため,順位に関わらず喜びを感じられます。私の場合はトータル650kgを大きな目標として,試合ごとに目標に近づいてゆくことに大きな達成感を感じています。

     第2の魅力は,体型が大きく変化することだと思います。胸囲が大きくなり,腕周りが太くなることは男にとってはたまらない感動ではないでしょうか。私の場合,『ターミネータ』に憧れているせいかもしれませんが,筋肉が増えることは大きな喜びです。パワーと筋量はある程度比例関係があると思いますので、記録が伸びれば体型も変わると言ってよいと思います。

     第3の魅力は,短時間のトレーニングでも記録が伸ばせることだと思います。私はサラリーマンでして、練習時間があまりとれません。夜は残業で遅くなるため最近は週2回昼休みの20分間と週末しかトレーニングできない状況です。しかし、パワーリフティングの3種目を2セット頑張るだけで全身の筋肉が発達するため,現在でもなんとか記録を伸ばし続けることができています。パワーの各種目は複合関節種目であり、短時間で筋肉を発達させるには最適だと思います。

     第4の魅力は安全性だと思います。高重量を扱えば故障の危険性は非常に高くなります。しかし、パワーリフティングでは高重量から体を守るために様々のギアが用意されています。そのため、安心して試技に集中できます。(ただし、無理な重量を扱えば当然怪我につながりますし、ギアの使い方に慣れる必要もあります)また、これらギアのおかげで高齢になり関節が堅くなっても競技を続けられるため,生涯スポーツとして楽しめると思います。

    パワーリフティングで使用する主なギア
    ギア主な機能
    パワーベルト お腹に巻き,腹圧を高めることで体幹をがっちりと固定する。
    各種目において腰を保護する。
    スーパースーツ 厚い生地でできたスーツで体幹をがっちりと固定する。
    スクワット,デッドリフトにおいて腰を保護する
    ベンチシャツ 厚い生地でできたTシャツで上半身(特に肩)がっちりと
    固定する。
    ベンチプレスにおいて肩を保護する
    パワーラップ 帯状の伸縮性のある厚い布で,膝にぎっちり巻いて膝関節
    の負担を軽減する。
    スクワットにおいて膝を保護する
    リストラップ 帯状の伸縮性のある厚い布で,手首にぎっちりがいて手首
    関節の負百を軽減する。
    各種目において手首を保護する







  7. パワーリフティングをはじめよう!

  8.  ここまで、パワーリフティングの概要を紹介してきました。初めて知った方も 多いかと思いますが、このホームページを訪問されたことも何かの縁ですので、 是非この競技に参加していただきたいと思います。

     そこで、パワーリフティングの大会に出場したいと考えた時に、疑問と思われるだ ろうと思う事項について解説をしてみました。不足する項目もあるかと思いますが、 質問などありましたら気軽にメールして下さい。






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