「葉っぱ」
 

最後の力を振り絞り

枝の先にしがみつく

消え入るような風との囁きは

お別れの挨拶にも似て
 

季節が移り行き

地面へと帰っていく前に

その美しい形を崩し

虫たちの命に代える
 

-By Chiru-

 


 


「花火」
 

暗闇に咲くたった一つの大輪の花

それはあの「まんじゅしゃげ」に似て
 

尊い命と引き換えに

人の魂となって咲くという
 

今この時

一瞬の想いを形にして

光となって激しく身を焦がす

それはまるで痛みを伴うかのように
 

-By Chiru-
 

 
 
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