++ ATX電源 DELTA DPS-140FB ランプが消え、パソコンが起動しない ++
2016.2.25 2006.5.23初版

ATX電源 DELTA DPS-140FB ランプが消え、パソコンが起動しない

 気がついたらコンピュータの反応がなくなっていて、電源ランプが消えていた。

DLETA 社製 PC電源・DPS-140FB が壊れていたのが原因だった。
(ちなみにこの電源は富士通 ME6/755に使われているようだ。)
内部をチェックしたら、8番ピンの PWR OK の出力電圧( 5V )が出ていないことがわかった。

 この出力Pinは、電源内部の異常をマザーボードに知らせる役目であって、
どれかの出力電圧が異常の時に、
すべての電圧をゼロボルトに落して、コンピュータの動作を止める機能を持たせている。
ほかの電圧はでているようなので、回路をさかのぼってチェックすればたどり着けそうである。


ATX 電源のコネクタのピン配列
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
3.3V 3.3V GND 5V GND 5V GND PWR OK 5VTR 12V
3.3V -12V GND PFW GND GND GND なし 5V 5V
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

 そこで、さっそく回路を追ってみた。

そしたら、16ピンのDIP パッケージの IC チップの8ピンにたどり着いた。
このIC の 8 ピンに電圧出力がでていない。
IC が壊れているのだろうか?
型名を見てみると、 DNA1002D とスタンプが押してある。
 ネットで調べると、メーカとしては日立、三菱、そして外国メーカーもあり、
これだけメーカがあると手には入りそうだが、汎用部品でもないので入手は難しい。
他に2台あるので補修用の部品取りとしよう。
それにしても、発振回路を制御する重要な部品だが、それほど発熱する IC でもない。
なんで壊れたんだろうか?
DNA1002 always found in Delta PC power supply.
Delta has her own custom made "PWM power source management integrated circuit", which formed by DNA1002 and DNA1004 (in some Delta power supply).
DNA1002 is a PWM controller.

 ちなみに、この電源ユニットはローパワーコンピュータにはもってこいの電源である。
無負荷時のAC電流が70mA(実効値)、7Wほど無駄に食ってしまうがこれは仕方ない。


【参考】
このATX電源は型番からわかるように同じDELTA社製であり、出力容量は2倍ほど大きいが
PWMコントローラは同じように「DNA1002D」を使っているので、回路的には大いに参考になる。
『台?DPS-250GB-4B ATX?源原理分析』サイトから転載させていただく。
 ◇ --> http://www.go-gddq.com/html/s738/2011-12/844500.htm
 
DPS-250GB-4B ATX  クリックで原寸大
DPS-250GB-4B_ATX_s.gif
 
■ サーバーがダウン 電源DELTA DPS-140FBの故障だった --> こちら  (ブログ)
■ ローパワーPC電源 ATX電源 CWT-150SFX-TL(PS3C) --> こちら
■ PHIHONG スイッチング電源PSA-4032 〜+5V、±12Vとも電圧上下繰り返す ブロッキング発振状態 --> こちら  

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※※ お知らせ 耐震偽造で新たな展開になっています ご興味があればごらんください・・・まとめページをアップ  2006.10.20