大気中酸素濃度低下による人類滅亡リスク等に対する「リスクの発案」一考、2019年リニューアル版

あらかじめ申しておきますが、この一文は全て私の推測・想像です.


 近年温暖化が目に見えてきてかなりの問題になっていますが、二酸化炭素が増えるということは酸素が少なるという事で、いずれは人間住めなくなるのじゃないか?と思って、近年考え始めました。 その結果、大人がその為にすぐに死ぬくらい低酸素になるには、数千年以上掛かる計算になるらしいと言う事が分かりました。 しかし、人間は「受精し、着床し、母のお腹の中で大きくなり、オギャーと生まれ、育ててもらって大きくなる、就職し、社会の一員として勤め、結婚して子供を授かり、産み育てる、やがて一つ一つ自分でできることが減り、また人の手に手伝ってもらいながらあの世に近づき、最後人に手によってお棺の蓋を閉めてもらう。」訳です。 この全ての工程をかなり多くの人々がつつがなく実行できないと、文明や国を維持できず、やがて人類として存続していけなくなると思われます。 その時、どれくらいが人類存亡の危機ラインなのかを想像してみました。 その結果、あまりにもとんでも無い事を考えるに至ってしまいました。 簡単に言うのは少し危険ですが、でもわかりやすいので言うと、私のこれから展開する一説は、「年配の方なら一度は経験があるかと思いますが、石油ストーブが普及し始めの頃、締め切った部屋で何時間かつけっぱなしにすると、頭が痛いような気持ち悪いようなボーとした気持ちになったことがありませんか?その時もしお腹に赤ちゃんがいるお母さんがおられたら、その赤ちゃんの頭の中ではどうなるのか?」と言うような話です。 そしてもう一つ、大気中の酸素の減少は一年に数ppmという十万分の幾つと言う、「なんじゃそりゃそんなんじゃ関係ないじゃん」と思われるでしょうが、それでも少しづつやや加速度的に年々落ち続けており、その減少≒温暖化のプロセスは、人類が化石燃料使用料をゼロにしても止まらない、つまり一回は落ちるとこまで落ちる可能性が高い、どこまで落ちるかは、化石燃料を現在判っている量を使い切ると0.5%酸素が減る(20.5%になることと思われる)とのことですが、後は森林の減少分と、北極圏及びその近くの永久凍土と呼ばれる地表近くの地層に蓄えられた有機物の分解による、二酸化炭素生成や放出されるメタンガスの大気中での分解による酸素の消費分がどの程度あるかが、人類の近未来と言う、地球にとってはとても短い単位の年数の中では、大きな要素ではないかと思います。 又、現人類の進化が他の生物に比べて極めて速く、その過程は現在も続いていると思われることも、一つ気がかりなところです。 人類=ホモサピエンス、≒知恵を持ったサル族≒知恵を失ったら?・・、ですね。 その他に類を見ない『知恵』を作り出しているのが、脳、特に旧脳に対してその上にモクモクとタラの白子かのように膨れ上がった新脳とか新皮質とか呼ばれている所で、そこが特に、この何万年かの間に膨れ上がったわけですよ。 そしてそこの部分の一番重要な脳神経細胞こそが一番低酸素に弱い、(なんでも酸素が途絶えると十数秒といった単位で死んでしまうとの話しもあります。 今や長くなって百歳くらい生きると言われる人生の中のたった十数秒ですよ。 それでも先に挙げた人生のプロセスの中のどこかで、酸素供給が一定量滞ると『注意一秒ケガ一生』という事に成るのです。) つまり、大気中の酸素は結構前から少しづつ減り続けているのに、人間の頭は進化(はたしてそれは進化なのか?変化なのか?はたまた、その為に結果的に滅べばガン化か?)していて、一世代では僅かかも知れませんが膨張を続け、低酸素に弱くなっていく訳です。 ホントに何千年も大丈夫か?と言うわけよね。 さらに私の予想モデルでは、成人が生きられなくなる酸素濃度の少し手前で(1〜2%と想像している)出生が困難になり、そのまた手前で、先天性の脳の機能障害が増える、結構手前でも、部分発育障害が多発生するようになり、その為に現代文明を維持できなくなり、結果的に滅亡呼ぶべきクライシスを招くのではないかとするものですが、最近その成人が長く生きていけない酸素濃度に対して、にわかには信じられない数値を、「とあるドイツの学者さんの論文を翻訳しました」とのホームページ上の文献に見つけてしまい、エ?ウソ〜とは思いますが、ドイツの学者さん?、ドイツと言えば・・○○・・○○コースト・・○○実験か?、まさかとは思いますが、今一度、最近ネットで得た情報をもとに、この「低酸素化による人類滅亡リスクと住宅の高気密化に伴うる部分発育障害発生リスクの発案」をリニューアルすることにしました。

 労働安全衛生法に定められた作業環境基準では酸素濃度が18%以下の環境で作業してはいけませんとなっています。 この辺については、とある学者さんのホームページのデータでは16%位から自覚症状が出始め、10%以下あたりから生命の危険があるようになっておりました。 そりゃそうです。 18%で意識障害が出るようなら、気付いた時にはすでおそく・・で、逃げられないので、作業基準としては、十分に回避可能で且つ危険性が迫っていると言う段階を限界としているわけです。
 またよくこの頃、新聞等で高い山に登った人を紹介するときに「酸素が半分」などとやや強調気味に記述されることが多く、それはあたかも酸素濃度が薄くても大丈夫だと思えるわけですが、この場合、気圧が低い分通常の一呼吸あたりの呼気の体積に含まれる各分子の数が少ないことを意味していて、その構成比率に変化はないわけです。 だから単純に機械的に考えれば単位時間あたりの呼吸量を増加すれば酸素摂取量の恒常性は保たれるので、呼吸器系及び赤血球の増加や変化等循環器系の低酸素順応により、比較的長期に行動できる訳で事実4500M付近まで人間の住む村があるとのことです。 又、最近は、低酸素トレーニングなるものが流行りのようで、つまり高い山に登らなくても平地の街中で、高地トレーニングが出来るという優れものらしく、その紹介の中には酸素濃度12.5%(かなり高い山の上に相当するらしい)とあって、とりあえず専門のインストラクターの下ではその低酸素環境でも体育的トレーニングが出来るとの事です。 それから類推すれば、『10%以下あたりから・・』も妥当に見えますよね。
 でもですよ、じゃ全ての人がその高地に暮らして、現代の文明を起こし、維持し発展させられるか? 例えば3千メートル以上の高地に現在の技術を使えば、大学の建物は立てられるが、しかしそこでノーベル賞級の人材を多く育成できるか?です。 別な例えを言うと、麓で鍛冶屋が鍬を作り、それを持って4500メール登ってトウモロコシを作ることはできるが、4500メートルで鍛冶屋は鉄を打てるか?という問題です。 ムリだんべ、多分。 と思っていたら、最近見つけちゃったのですよ、冒頭にあげた「ドイツの学者さんの一言」、それは本当にびっくりする数値なんですよ。 ホント。

 所で、人間の呼吸メカニズムを考えてみますと まず酸素は外から内へ、二酸化炭素は内から外へ片流れの流動システムであります。 では何故酸素は外から中へ入っていくのか? それは気体及び液体中の気体分子は常に一様の濃度になるよう濃い濃度のところから低いところへ移動する(拡散)ことによります。 もっともその表面においては、液体に入る気体分子もあれば出ていく気体分子もあり、その量が同じくなるまで入る。 (飽和とか平衡呼ばれている) ですからこの片流れの流動システムである呼吸は、常にある程度の酸素勾配つまり内と外とで酸素濃度にある一定の差が必要なわけです。 血液内で酸素を運ぶのは赤血球中のヘモグロビンが重要な働きをしますが、肺において赤血球及びそのヘモグロビンが直接外気と接触するわけでなく、肺胞内の毛細血管内において、血管外壁の細胞及びそれを包む体液を通して侵入してきた酸素を、赤血球中のヘモグロビンのある部分に結合し、体内のいずれかの場所(各組織の毛細血管内において)、ヘモグロビンの酸素と結合した部分と別なところに二酸化炭素が結合すると、結合されていた酸素が遊離することで、いわゆる呼吸と言うシステムが成り立っているとの事です。 (最近この種の情報がネット上に多くなり、やっとここまで知ることができた) つまり酸素は最初自分で肺胞内粘液中に入ってくるのです。 粘液のネバネバが酸素を補足しているかもしれないが、そしたら今度は体内に対しても酸素を手放さないことになりますものね。 しかし考えてみればよくできたシステムで、ヘモグロビンに結合した酸素は溶存酸素ではなく、血中の有機物(個体成分)で、結果的に血中には所謂飽和溶存酸素量よりも多くの有効な酸素が入っていて、必要な場所に基本的には必要な量(使用されて二酸化炭素になった分)酸素を供給できるわけですな。 だからこそ、先の高高度環境における気圧の低下による気体密度の低下≒低酸素環境にも適応できるわけですね。 でも低地と高山でと全く同じではないですよね。 そう気圧が低い、気圧が低いと大気の気体密度が下がる(空気が薄くなる)、すると、そこに置かれた水溶液中の飽和溶存気体量も減る(瓶入りのサイダーの栓を抜くと、中の圧力≒気圧が下がり、シュワーと泡が出る、やがて瓶の内側についた泡も消えるころ、気の抜けたサイダーはちょっと味のついた水になる。 気が抜けるとうまいとは言えない味だが、シュワーと言ってるときは冷たければかなり旨い)、つまり高地では、外気の酸素濃度も薄いが(成分比率は変わらない)、体内の溶存した状態の酸素も外気に比例して薄く、また発生した二酸化炭素も溶存量は薄くなる(同じ運動量だった場合、発生する二酸化炭素量は変わらないが、肺胞内を含む体表面から放出さるか、炭酸化されるか、部分的に間に合わない場合は気泡になる。 この辺の関係は潜水病における減圧時の窒素の気泡化でよく知られている。)、つまり、気圧が低くなった場合、ヘモグロビンと結合した酸素と炭酸化された二酸化炭素(なんとか酵素により、炭酸化されて血漿成分の一部として運ばれるとのこと、水溶液中なので所謂イオンとして存在していると思われる)は気圧の影響を受けないが、その入り口(肺胞内毛細血管中)と出口(各組織部毛細血管中)での血中溶存酸素・溶存二酸化炭素としては濃度が薄くなるため、その効率が落ち、結果的に体内への単位時間当たり酸素搬送量が減る、その分、体の動き等を制限して単位時間当たり酸素消費量を減らす必要があるが、呼吸器システムそのものは機能するわけですね。
 さて、血中の溶存酸素量ですが、もともと呼吸吸入時の大気中酸素は21%で、排出される呼気の酸素濃度は16%程度と言われておるようで、その為、血中溶存酸素量も大気酸素濃度16%に相当する飽和溶存酸素量に近いのでは?とも思えますが、呼気は一度肺胞内に入って出てきた空気です。 ですから、確かに肺の肺胞部粘液及び肺胞を構成する組織の細胞内外の体液、そして隣接する毛細血管内の血液中血漿部の残存溶存酸素量はその数値にかなり近いものと想像しても、当たらずとも遠からずだと思います。 ですが、その状態は、同血中の赤血球中ヘモグロビン君が、侵入してくる酸素の分子をせっせと結合して連れ去っていくので生まれる状態です。 では、逆に呼吸器システムの酸素出口側ではどうなのでしょうか? 現在仕入れた情報では、各組織部毛細血管内では、何らかの二酸化炭素のお陰で、ヘモグロビンに捕らわれた酸素は、ヘモグロビンから解き放たれ、血中に溶けた酸素の状態=溶存酸素となるのでしたね。 肺胞内から出てきて肺静脈を流れる血液の血漿部には、先ほど述べた『残存溶存酸素(肺胞内毛細血管内へ侵入してきた酸素の内、ヘモグロビンに捕まらなかった残り)』があるので、それが、途中で血管の細胞や周りの組織への拡散による目減りはあるものの、底値を形成し、そこへ各組織内毛細血管内で、各組織が消費した酸素量に相当する二酸化炭素とバーターで酸素の供給があることに成るので、各組織付近の血中溶存酸素量は意外にも高いと想像される。 つまり体内各組織の各細胞が利用可能な形の体液中溶存酸素量は、飽和量で相当する外気中の酸素分圧≒酸素濃度にして、外気21%よりは低いものの、その差は結構少なくその恒常性機能は高い、特に皮膚部皮下毛細血管内外では、外気19%相当ぐらいではないかと想像しています。 ?なんで?ここで突然皮膚部が出てくるか?って?、それはね、100%我水引田です。 ではここで皮膚呼吸についても想像してみましょう。 
 昔は皮膚呼吸と言うと『完全に遮断すると8〜9時間で死ぬ』とか『火傷で4割以上の面積に達すると死亡に至る』と言われましたが、現在はそれは迷信で、「人は皮膚呼吸していない」との言葉もあれます。 が、一応信頼高そうなお医者様の情報をもとに考えますと、『人は受精して着床し胎盤結合が始まるまでは100%皮膚呼吸していて、その後徐々に胎盤からの供給に依存度を増し、出生時には胎盤システムから呼吸器システムに移行する。 その間出生4〜5か月前で皮膚呼吸依存率20〜30%程度、出生後まもなくは10%程度、成人では1%〜0,6%程度と、皮膚呼吸依存度を減らしていく。』と言うことに成ります。 でもなぜ、成人になるとそんなに割合が低くなるのか? 赤ちゃんは小さいので、体重(容積)に対する表面積の比率が成人より大きい、赤ちゃんの皮膚は大人の皮膚より薄くかつ水分量が多い、赤ちゃんの赤血球中ヘモグロビンは胎児性で酸素結合力が高い。 それにしても、酸素は外から自分の力で入ってくる。 近頃は皮下の毛細血管を画像で見れるようになって、テレビで見たが、実にびっしりと皮膚表面の真近まで、表面に向かってムーミン谷のニョロニョロのように揃っていた。 だから、仮に皮膚表面を完全に覆っても、皮膚の細胞が死ぬことはあるまいと思いますけど、また逆にもう少し酸素取入れ量が多くても良さそうに思います。 なぜかと言えば、酸素は酸素の勝手で体内へ入ってきます。 そして体を構成する有機物よりかなり分子の大きさが小さい、通常の有機性の油は空気に触れていると酸化するように、石油由来のポリマーか、シリコン系などの油などでなければ、酸素の侵入を防げないのではないかと思うのです。 そこで私は思うのです。 そう先に挙げた『想像以上に呼吸器システムの体内組織部の体液中溶存酸素量の恒常性は高く、肺呼吸器系統の酸素出口側に当たる皮下組織部では、飽和相当にして外気21%に対しての差がかなり低い、そう酸素勾配が小さいのでは無いかと。 だとすると、大気中の酸素濃度が減少していった場合、意外にも高い時点で皮膚部における酸素流入の逆転が予想されます。 逆酸素勾配が大きくなれば、せっせと肺で取り込んで、せっせと皮膚で吐き出すという事に? 何年という単位では、おそらく静脈系の弱体化を招き、内出血性の疾患増加等命にかかわることも想像されます。 (尚、高地における気圧の減少による酸素分圧の低下では、外気が薄くなれば、体内の”溶存”酸素も薄くなるのは前述した通りで、酸素流入の逆転は起きません。) 先に挙げた『19%』は私のまったくの想像ですが、このかなり高い濃度での(大気の酸素が減少していって、まだかなり21%近い段階、数%減での)皮膚部のおける酸素流入の逆転の有無や、そのおおよその分岐点は、特にそんな高い精度の測定でなく、且、人体に安全に、合法的に行えると思いますので、専門家の皆様には是非ご確認いただきたいと思います。 その結果次第では、冒頭にあげた「ドイツの学者さんの話」も現代科学の常識になるかも知れません。 その結果と、「妊婦及び乳幼児の低酸素環境暴露と脳の部分発育障害発生との因果関係の有無」によっては、私がここでそのリスクが有るのではないかとする『大気中酸素濃度低下による人類滅亡リスク』も、あながちボケ老人の戯言では無いかも知れません。 さらには、現在かなり世界的に増えていると伝えられる「部分発育障害」が、かなり伝統的・原始的生活をされている方々にも及んでいるか否かによっては、既にしきい値を超えているかも知れません。 又、そこまで至っていなくとも、かなり近い所にあると科学的に証明されれば、もはや人類はハルマゲドン方式(民族同士戦って、勝った民族が生き残り、資源を独占する)を実行する時間はないとの結論に達するでしょう。 そう燃やせば燃やすほど酸素はなくなるからね。 もっとも頭にいい科学者さんは「だったら新種のウイルス合戦」なんて考えるかも、やあねえ〜頭のいい人は。 私のように振り向いたら「あれ?何怒ってたんだっけ?」と言うようにボケればけんかもしないでしょうに? もっとも弾除けにもならないけど。 尚、全世界的にこのリスクの進行の予兆を探すときに、最近よく耳にする『セックスに関心がない』が考えられます。 人間の場合、生殖と性が分離していて、それを大脳新皮質の一部が性中枢と呼ばれて司っているという事なので、その部分に部分発育障害が発生すれば、当然そうなります。 が、そのことは社会の中で別に悪いことではなく(むしろ安全な人)であり、聞きやすくサンプリングし易いと思います。 当初MRIまでしなくても可能性の有無は判断できるでしょう。

 さて、人間はホモサピエンス、ホモ族霊長類の中でサピエンス(知恵)を持つ者です。 そのサピエンスを失ったら存続可能でしょうか? 誰もがすぐ結論に達するでしょうが、たとえ現在ジャングルの奥地に裸族として暮らしていらっしゃる方々も、幼少から教育条件が揃えば大学教授にもなりうる。 つまり人としての基礎的ポテンシャルは変わらない、逆に言えば裸族としての生存もサピエンス無しでは成り立たない、人類がサピエンスを継続できないとき、単に現文明の崩壊のみならず、人類滅亡の時なのです。 ホモサピエンスとして進化した人間にはもはや単なるホモ族中の一動物には戻れないのです。 そこに人体中もっとも酸素を必要とし低酸素に弱いとみられる脳の存在性が絡んでくるのです。 まずは胎児として母体内での成長、そして乳児・幼児として成長、児童・学生としての成長、さらに現文明維持ではその後の研究開発能力維持、そのいずれの場面においても低酸素環境は影響を及ぶすでありましょう。
 特に私が危惧するのは、妊娠出産過程における胎児及び乳幼児の脳への影響です。 なぜかというと、大きくなってからならば脳といえどもある程度のダメージに対して抵抗性や回復性及び代替え性を持っていますが、胎児及び乳幼児の時は特に小さな病変・ダメージがその後の一生消えることのない変化をもたらすことが多いのです。
 さらに胎児の呼吸システムは胎盤を通して母体の間で酸素と二酸化炭素をやり取りします。 ということはここに第二の酸素勾配が必要です。 それを司る一つの要素には胎児ヘモグロビンと成人ヘモグロビンの酸素吸着能力の違いがあるようですが、おそらくは肺の内腔表面ほどではないにしろ多少の酸素勾配が存在しておるでしょう。 第一か?して胎児ヘモグロビンの酸素吸着力が強いということは親の体内よりも寄り酸素が低く二酸化炭素が多くないと酸素が離れないでしょうからね。 その二つの勾配をたよりとして胎児は母体内に生き成長しているわけです。 その頼りとする酸素勾配は母体と外気における差に比べて決して大きな幅はないはずで、余裕も少ないと考えるところです。 又、胎盤結合(と呼ぶかどうか定かではないが失礼します。)が始まるまでは、呼吸という点では100%皮膚呼吸(これまた専門家には怒られるかも知れませんがご容赦ください)で、胎盤結合が順調に機能するにつれて徐々に移行していくわけですが、この胎児の成長と胎盤機能の成長ノタイミングが全部ピタットと合致すると思う? 当然きわどいタイミングの場面は沢山あるとみるのが自然でしょう。 低酸素環境下や低栄養下での、脳の何らかの発育遅れ等の発生は、あとはもう確率の問題という感じがします。

 そんな訳で、結果的に『人類は大気中酸素濃度低下何%までサピエンスを維持できるか?』との問いに、思っている以上にその幅が小さい可能性があると危惧するのです。

 まあ地球規模ではさすがにまだ大丈夫だと思うのですが、私はまたまたある問題に気がついてしまったのです。 そうそれは冒頭に掲げたストーブの話です。 それと発達障害の増加の問題です。 結論から言ってしまいますが、近年の発達障害の発生増加は、住宅環境の高気密化と、FF方式(外換気型)でない石油及びガスストーブ等の組合せによる、一時的低酸素環境への暴露事故の増加による為ではないかと思うわけです。 勿論、説明書をよく読み、1〜2時間に一回十分な換気を行えば(新しいファンヒータには「警告1時間に1〜2回」と書いてある、さては危険を察知したか?)、事故は起きないのですが、世の中それを実行する人は稀で、おそらく「カンキ? あ!わかった。ストーブつけてあったくなって喜ぶこと!!」などと、のたまう娘さんも居らなくは無い今日この頃、「あったかいんだから〜とついうたた寝をし、寝苦しくて目を覚ますとストーブが着きっぱなしだった」と言う話は充分想定内のことでありましょう。
 尚、この私の想定する発生のメカニズムでは,韓国・日本・アメリカで発生率が多く、フランスでは少ないのは普及している暖房器具に違いがあると見られ、日本における発生率の都市別格差で特に大都市圏に多いのは都市型住宅と都市ガスの普及(都市ガスは燃焼ガスがクリーン=匂い等がない=自覚症状が低酸素によるものになりやすい=重症化しやすい)と考えられます。 また最近ネットに出てきましたが、各種発育障害の発生率に誕生月別に違いがある事も、想定の範囲内と言えます。
 この問題を想定するに一つの前例はサリドマイド事件があります。 サリドマイドは睡眠薬で、親が飲むとよく眠れるというものですが、ある時期の胎児においては大きなダメージを受けてしまうものです。 睡眠薬なので大量に飲めば、致死にも至りますが、親にとって少し眠くなる程度でも、「絶対感受期」と呼ばれる胎児の成長のある時期においては大きな影響力になるわけです。 この関係が『もし一時的な低酸素環境暴露により部分発育障害が発生したとすると』その発生の感じが、よく似ていると思いませんか。 親が一酸化炭素中毒などで、体内の低酸素化で死亡するような重篤な状態のかなり手前でも、ある時期の胎児及び乳幼児の脳の一部は低酸素に弱い時がある。 と想像できませんか?
 卵子は受精後2つに分裂、以後×2×2・・・と増えていきますが、やがて部分部分に分科し、部分ごとに細胞分裂のスピードや時期が異なってくると見られます。 (でないとただの肉マリモ?に) 血管及び循環器系とその他の組織の発達も、最初は循環器系及びへその緒と胎盤とのシステムの構築が進み、他の組織の発達を迎え待つ形で進むでしょうが、中盤からは組織の発達に合わせて増血管が行われようになるでしょう。 又脳になる部分では、最初は羊水や着床した胎盤組織から酸素や養分を得ていますが、やがて胎盤組織の拡充や、頭蓋骨の形成に伴い、循環器系への依存度が高くなっていくでしょう。 又胎児の成長は人間への進化の過程をある程度徒襲して進むことから、現人類がホモ族から進化するに必要だった機能を司る脳の最新機能部分は、最後に脳の一部組織として分科成長するでしょう。 その結果、着床から出生そして幼児時期のどこかに、それぞれ部分部分の低酸素環境暴露に対する『絶対感受期』とも呼ばれる弱い時があると思うんですよ。 《母体状態のタイミング&胎児成長のタイミング&乳幼児成長のタイミング&低酸素環境暴露の程度とタイミング、そしてたまたま絶対感受期だった》結果、大きくなってみたら、全体には生きて行けるけどチョットね?という事になるじゃないかと思うんですよねえ。 まあ、あくまで想像ですけど。

 私は専門家ではありませんから、これ以上深い説明は知ったかぶりというものですので、止めておきたいと思いますが、それぞれのご専門に何か感じ取るところあれば、是非この問題にそのお力を傾注くださることをお願いします。

平成27年12月吉日初版、平成31年月リニューアル。
なごやひろし

蛇足
これをお読みに方々の中には、『この爺さん、いやなことばかり言いやがる』とお怒りの方や、『何言ってるかよくわからないけど怖い』とお思いの方々も多いかと思います。 そのお気持ちに対しては、深くお詫び申し上げます。 「申し訳ございません。」
脅かすような話しばかりでは申し訳なさすぎるので、一応『万が一の時』を想像しておきたいと思います。

万が一『住宅環境の高気密化と、FF方式(外換気型)でない石油及びガスストーブ等の組合せによる、一時的低酸素環境への暴露事故と部分発育障害発症の間に何らかの因果関係が認められた場合』の対策
 1、なるべく皆で一斉に変わった方が良い。
     参考としては、歯医者さんの『歯磨きの仕方の指導』があります。 まあお医者さんの方が詳しいでしょう。
 2、アメリカの機関で「ADHDについてMRIにて70〜80%の確率で診断できる」との話しなので、医師会と厚生労働省とよく協議なさって、必要があれば程度によって障碍者手帳交付要件の別表に乗せる。
     つまり障碍者雇用促進法の有効活用ね?
 3、新規高気密化住宅に対して『熱交換型の換気扇』の設置又は、室内酸素量調整器付きのエアコンの設置を義務付ける。
     既存住宅等においても、懐妊時及び乳幼児子育て期間の、専用居住空間に対して、同様の処置を義務付ける。
     (低所得者には補助金もね、忘れずに)
 4、妊産婦及び出生時の何とか教育時にはその危険性を周知徹底する。

そんなとこでしょうかねえ〜 まああくまで蛇足ですけどね。 
一時的低酸素事故であれば、ある程度その発症を抑えられると思いますよ。