Indra's Pearls

鏡映変換

 図形を鏡に映すように対称に移動します。これを「鏡映変換」といいます。
下図は、直線(左)と点(右)に関する鏡映変換です。(このページの下からダウンロードできる Spiegelung1.cdy,Spiegelung2.cdy です。)
これらはおなじみの対称移動ですね。

 これに対し、円に関する鏡映変換は、ふだんあまりなじみがないでしょう。
次の図で明るく表示されている点をドラッグしてみましょう。点A,円の中心,家の図の各点です。



 円に関して、外部のものは内部に、内部のものは外部に写ります。
点は点に(点AとA')円は円に写りますが、とんがり帽子の家はゆがんで写っていますね。
どのように写っているのかというと、鏡になる円(青い円)の中心をO、半径を r としたとき
   $|OA| \cdot |OA'|=r^2$
となるように写っているのです。

これらのことを実感するために、Cinderellaで実際に作図してみましょう。以下で作り方を説明します。

鏡映変換の作図

 まず、家の図を作りましょう。以下ではそのまま進めますが,インスペクタで色や点の大きさ、線の太さを調整したり,ラベルを「表示しない」にしてもよいでしょう。
 適当なところに直線を1本引きます。



モードメニューから「変換」「鏡映変換」を選びます。
「鏡になるもの(点、直線、円)を選ぶ」というガイドが出るので、直線を選択します。
右上に鏡映変換のボタンができます。



「要素を動かす」モード(選択モード)にして、家の図全体を選び、鏡映変換のボタンを押すと、対称移動された図ができます。



 同じようにして、点に関する鏡映変換、円に関する鏡映変換ができます。
 点に関する鏡映変換は、点を作図しておいて「鏡になるもの」として点を選びます。

 円に関する鏡映変換は、円を作図しておいて「鏡になるもの」として円を選ぶのですが,少し詳しく見ていくことにします。
 円に関する鏡映変換の規則は
   $|OA| \cdot |OA'|=r^2$
でした。
 このことをはっきりさせるために、一つの点を写す鏡映変換を作って、円の中心からの距離を表示してみましょう。なお,作図でできる点の名前が変わりますので読み替えてください。
 まず、円と点をとります。円を描くツールは3つありますが、あとで半径を変えるので、「半径つき円を加える」がよいでしょう。



モードメニューから「変換」「鏡映変換」を選びます。
「鏡になるもの(点、直線、円)を選ぶ」というガイドが出るので、円を選択します。(円周上でクリックします)
右上に鏡映変換のボタンができます。
点Bを選んで鏡映変換のボタンを押すと点Cができます。



CindyScriptを使って、AB・ACを計算して表示します。
スクリプトメニューからCindyscriptを選び,Drawスロットをクリックして

drawtext([5,3],"|AB|="+dist(A,B));
drawtext([5,2],"|AC|="+dist(A,C));
drawtext([5,1],"|AB|・|AC|="+dist(A,B)*dist(A,C));

と書きます。



Shift+Enterで実行しますと,それぞれの距離が表示されます。
点Bをドラッグして,常に$|AB| \cdot |AC|=9$ であることを確かめましょう。



円に関する鏡映変換で図形はどのように写るか

   $|OA| \cdot |OA'|=r^2$ (Oが円の原点,r が半径)

という規則で点が写ると、図形はどのように写るでしょうか。 先ほどの図(再掲)で示したように、点は点に、円は円に、線分は曲線に写ります。



この、線分が写る曲線は、よく見ると円弧に見えます。
実は、直線は円に写るのです。ですから,線分は円弧に写ります。そして、原点を通る円は直線に写ります。
 この現象は,直線を「半径が無限大の円」と考えると,「円は円に写る」で統一されます。
 では,直線を円の外側に1本追加して,その鏡映を表示してみましょう。



 また,円を鏡となっている円の内側に1本追加して,その鏡映を表示してみましょう。このとき,原点を通る円を描くのがポイントです。



 また,鏡となっている円の内部に線分や直線を描いてその鏡映を表示してみましょう。いろいろやってみると様子がわかります。
 では,点を原点に近づけていくとどうなるか考えてみましょう。写った先はどんどん遠ざかっていきます。原点が写った先は「無限遠点」と考えます。


Spiegelung1.cdy ダウンロード
Spiegelung2.cdy ダウンロード
Kreisspiegelung1.cdy ダウンロード
(実行にはCinderellaが必要)

Since Nov. 2012