審判資格/指導者資格とりましょう!
私はサッカー素人ですが、審判資格にD級コーチ資格も取ってます。やってみると結構楽しいものです。
<審判資格編>
1.審判資格って?
4級から1級まであります。1級には「女子1級」もあるので、5つの資格があります。
3,4級は都道府県サッカー協会が認定し、2級は地域サッカー協会、1級はJFAが認定します。
級により認定団体が違いますが、1級から4級までJFA傘下できちんとつながっている資格です。
1級の中から、Jリーグ担当審判員や、国際試合を審判できる国際審判員が推薦されます。
年齢制限(3,4級は下限、1,2級は上限)があります。
2.審判資格を取る/更新するには
※ 2005年度より手続きが大幅に変わりましたので、参考として読んで下さい。
東京都在住の人が4級審判員資格を取るには東京都サッカー協会(TokyoFA)の講習会を受講します。
大田区サッカー協会(OFA)も講習会を開きます。どっちで受講しても同じ資格です。
TokyoFA主催の講習会は隔月(2,4,6,8,10,12月)に開催されるので思い立ったら割合すぐに参加できます。
OFAは年に1〜2回の開催なので思い立ったタイミングが悪いと待たなければいけません。
でも、4級は毎年更新なのを考えると近場の方が楽だな〜と思います。
4級は「12歳以上の心身ともに健康な男女」であれば誰でも受講資格があります。ただ、年齢の基準は年度の初め(4月1日)なので、残念ながら小学生は基本的に取れないはずです。
私が受けた新規取得の講習会は1日コースでした。新規が1日なのは今も変わらないと思います。
午前中は座学でルールの説明を受けます。
午後は実技ですが、フィールドのチェック方法とか副審のサイン(フラッグの振り方)を習う位で体を動かすという程でもありませんでした。今はどうなのか判りませんが。3級以上になると12分走とかやるらしいです。
最後にペーパーテストがあり、合格点を取れば講習終了です。最初に合格点を取れなくても補講があります。
合格すると、ワッペンと審判手帳をもらいます。ワッペンは審判をする時に胸に付けます。
以前は、4級は白がベースで縁取りの色が毎年変わりました。私も赤、青、黄と3枚集まり、次は何色かな? と思ったら赤に戻りました。3色でグルグル回っていただけみたいですね。7色のワッペンが集まるかと思っていたのに...。
現在は年毎に変わるのではなく同じワッペンを使い続けます。全体が緑色っぽくなり、有効年度を示す数字もありません。
審判手帳には審判資格を証明するページと審判をした記録を自分で付けるページがありましたが、これも現在は手帳では無く「審判員証」と「記録ホルダー」になりました。「審判員証」は予想通り、指導者ライセンスとデザインは違うけど似たようなものです。「記録ホルダー」は従来の審判手帳の記録欄だけ取り出したようなものです。
審判講習会を受けて資格を更新すると今までは審判手帳に受講印を押してもらいました。受講前に審判手帳を提出して、帰る時に名前を呼ばれたり、50音順に平積みしてある手帳から自分のを探して持ち帰りました。
今はホルダーに入っている押印用紙へ講習会受講中に受講印を押してもらいます。
私はTokyoFAで取得しています。新規取得講習会に参加するために武蔵小金井まで行きましたが、講師はJリーグで審判をしている人で、色々Jリーグの「コボレ話」をしてくれて面白かったです。
資格の更新は毎年あります。以前は取得日の前後3ヶ月以内に更新講習会を受ける必要がありましたが、現在は年度制になっています。
3.副審編
1) 初めての副審
初めて副審をしたのは資格を取った次の週です。
思っていたより大変で、ライン際で団子になって足出し合っている子供達の、誰の足が最後に触ってラインの外に出たかなんて簡単には判りませんし、団子になっているから正直な話、ブラインドになって良く見えなかったりもします。
でも、資格を取って2年もすると思いますが、慣れると結構判るものです。(はっきり判らなかった時の対処の仕方が身に付くとも言います。)
2) 主審はどこ行った?
最終的な判断は主審がしますので、副審は判定したらフラッグを上げて合図し、主審とアイコンタクトして判定が認められたら次の動作に移り、主審が認めなければフラッグを降ろすのが基本なのですが、最初のうちはラインとオフサイドを監視するのが精一杯で、主審がどこにいるのか判らず捜してしまったものでした。
3) ボールとともに走り去る
オフサイドの時はその場に立ち止まってサインを出すはずですが、結構つられて走って行く人が多いですね。何人も見掛けます。私も最初はつられて走りました。
オフサイドラインの基本はゴールラインから2人目の選手ですが、ボールがオフサイドラインになる場合もあります。それに合わせて走っていると多少勢い余ることもあります。私はフラッグを上げた瞬間には足を踏ん張って静止するように心がけています。
ただし、これもルールの解釈が統一され「プレーに積極的に関与したこと」を重視するようになったので、オフサイドポジションにいた選手の方にボールが飛んだとしても、例えば頭の上を大きく飛び越してゴールラインを割ったような場合はオフサイドにしません。でも、ギリギリ間に合ってプレーすればオフサイドです。だから、そこを見極めて戻ってオフサイドポジションを指示するという場合も出てきましたね。
4) 副審のサイン
講習会でもサインの出し方は教えてくれますが、私が不満に思っているのはルールブックに図解入りで載っている範囲のサインしか教えてくれないことです。
それ以外は基本的に主審と試合前に打ち合わせて決めなさいと言うことになりますが、TokyoFAローカルルールでも良いから決めて欲しいとも思います。
サッカーを自分でもやっていた人には常識なのかも知れませんが、サッカー経験が無い私は困惑しました。
例えば得点が入った時、副審はオフサイド等の反則が無く得点が認められると判断した時はフラッグや手でセンターサークルを示すと良いと後で知りました。別にそういう決まりがある訳でも無いようですが、自分が主審をやってみると良く判りますが副審がそういうサインを出してくれると、とてもやり易いです。
オフサイドの時もフィールドのどの辺りでオフサイドがあったかをフラッグの角度で示しますが、フラッグを降ろすタイミングは教えてくれません。大人の試合では位置を示すとフラッグをすぐ下げているようですが、子供達の試合ではフラッグはボールが正しい位置にセットされるまで上げておかないと子供達がボールを置く位置が判らず右往左往してしまいます。
5) フラッグがバサバサ、たまに空を飛ぶ
私は結構派手にフラッグを振る方だと思います。体が大きくて腕も長いので、振ると結構派手にバサバサ鳴ります。
そうやって調子に乗って副審をしていたある日、突然フラッグがフッと軽くなったのを感じました。
何が起こったのか我に返ると、銀色の棒を空に向けて振り上げている私がいました。
留め金が外れ、旗の部分が飛んで行ってしまったのです。
ハタから見てるとマヌケな姿だったでしょうねぇ。
6) 後ろ、うるさい!
副審の片方は、必ず背中に試合をしているチームの応援席がある側に当たります。
子供達に声援を送る応援席は良いのですが、副審に罵声を浴びせる応援席はちょっと困りものです。
「オフサイドだぁりゃぁー!! どぉこにぃ目ぇ付けてぇるんでやぁーー!!!」なんて言われることもあります。
少年サッカーなんです。大人は成長過程にある子供達に人間としても手本になるよう心がけたいですね...。
味方がボールを蹴る瞬間まではオフサイドラインより味方側、あるいは副審の位置を確認しながら相手DFとピッタリ横一線にいて、ボールが飛んでいる間にオフサイドラインを超えて走りこむ子達もいます。もちろん、オフサイドではありません。
そういうプレーが繰り返されると、「この子達上手いな。良く周りを見ているよ。」と私は思いますが、そういうプレーの時は得点が入りやすいだけに応援席で見ている人達は「オフサイドじゃないのか? オフサイド取ってくれよ!」と思うのかも知れません。
後ろで何を言われようと無視して試合を進めますが、一度、あまりにもしつこく言われたことがありました。
言ってる方もオフサイドでは無いのを判っているようでしたが攻め込まれたらとにかく「オフサイド! オフサイド!!」と怒鳴り続けます。
オフサイドラインに並んでいた際どいプレーがあったので私も注意して見ていてオフサイドで無いと確信したんですが罵声を浴びせられ、「ラインに並んでいたんだ! オフサイドじゃ無い!!」と怒鳴り返したことがあります。
サッカーの審判は「紳士」なんだから怒鳴っちゃいけませんね。
でも、勝ち負けに夢中になるのは当然とは思いますが、相手チームの子供達の頑張りを、自分の指導する子供達に「一緒にサッカーをする仲間として相手の上手さを素直に認め、自分達が更に上手くなるよう頑張ること。」を教えることが大事では無いでしょうか。
審判へ文句を付けたり脅すことを教えるのが、あなたのチームの指導方針ですか? と言いたくなる時もあります。
7) ルールは変わっている
例えば、GKがペナルティエリア内で手にボールを持っていられるのは以前は歩数で制限されていましたが、今は秒数(6秒以内)制限に変わりました。
歩数制限だと、その場に立ち止まっている限り、極論すれば味方が勝っているならタイムアップまで立ち止まっていても(実際にそんなことをしたら反スポーツ的行為でイエローカードになると思いますが)ファールにならないのかも知れません。それではつまらないから変更されたのだろうと思います。
そういう訳で今は秒数制限のルールになったのですが、私が副審をやるようになった頃、「おい、副審、GK何歩も歩いてるよ! ファールだろ! 主審に言えよ!!」と怒鳴られたことがあります。ルールが変わっていることを説明してあげるべきなんでしょうが、試合中にそんな余裕はありません。アウト・オブ・プレーの時に説明してあげれば良かったんですが、すっかり忘れてしまいました。
もっと以前には、キックオフの際はボールが一回転するまで触ってはいけないルールだったそうです。私が審判資格取った頃はちょうど改定された時期で、「前に動いたら良い」になっています。
06年の改定では、スローインの際に規定のクリアランスを取らない場合は警告(イエローカード)の対象になることが明記されました。こういう点も子ども達に教えて行かなければなりません。
4.主審編
1) 初めての主審
これもまた、大変でした。頭では判っているつもりでも、思い通りには行かないものです。
子供達は団子になって足を出し合いますので、ボールを蹴っているのか相手の足を蹴っているのか中々見分けづらい。
子供達に気を取られていると、オフサイドで副審がフラッグを上げているのを見落としたり。
初めて主審をしたのは練習試合だったので、まだ良かったです。
2) 主審のサイン
講習会ではほとんど教えてもらいませんでした。
選手や観客に判り易いジェスチャーであれば、自分のスタイルでやって良いのだと思います。他の人達がやっているのを見ていても、ゴールキックやコーナーキック、直接/間接フリーキックなどのようにルールブックに図解されているジェスチャーを除けば、みんなバラバラですね。得点やハーフタイムの合図の笛、タイムアップのジェスチャーもバラバラです。
私は笛を吹いた後に「(間接)フリーキック!」「ハーフタイム!」のように声を出すようにしています。
3) 主審を何度かやって
私は最初中々ファールを取れませんでした。笛を吹いてゲームを中断することに臆病だったのかも知れません。
今でも取り切れていないなーと思います。逆に私が観戦する側にいても、『今足蹴ってたじゃん。』とか『後ろから押し倒してるぞ、何でファール取らない?』なんて思うときもあります。
私は(駆け出しなので、すぐ考えが変わってしまうかもしれませんが)、少年サッカーの場合はゲームの流れが多少犠牲になるとしても、厳しくファールを取るべきだろうなと思うようになりました。
私自身もファールを取れず試合が段々荒れて行ったなーと後で悔やむことがありますし、観戦する側にいる時も、『もっとファールを取るべきだろう。』と思っていたら、やはり試合が段々荒れて行ったこともあります。
逆に、試合の序盤できっちりファールを取ると、何と言えば良いんでしょうね。無理で強引なプレーが影を潜め、子供達がきちんと競い合うようなゲームと言う印象ですね。気持ちの良い試合を進めることができたりします。
主審をするのは結構怖いという気持ちがあります。私の判断ミスで、それまで一所懸命練習してきた子供達の努力を無にしかねません。でも、考えてみれば、主審が頑張ることで、子供達の努力の成果を試合の中で十分に発揮させてあげることができるとも思います。そうやって、はまって行くんだな、私も...。
5.サッカーの起源、審判の起源
「サッカーは、昔ヨーロッパで村同士の争いの時、捕虜の首を切って相手の村へ蹴り込み合うことから始まった...」と本気でこういう話をする人も以前は結構大勢いました。『ありえないだろう...。そうすると、蹴り込まれそうになった村の人達は自分達の仲間の首を相手の村に蹴り返すのかい?』と考えただけでも嘘だと判りますね。
昔からイギリスにはボールを使った色々な遊びがありました。
産業革命が始まり人々に余暇を楽しむ余裕ができると、ロンドン近郊で行われていたボールを使った遊びが一気にイギリス全土に大流行し、その中から自然発生したのがサッカーです。
本来は「サッカー」では無く足でボールを扱うので「フットボール」です。
最近仕入れた情報ですが(JFAのテクニカルニュースに書いてあったんですけどね)、元々はイングランドで祝日に行なわれていた村同士や村人同士が豚や羊の膀胱を膨らませたボールを蹴り合う遊びが発端で、19世紀に入るとパブリックスクール(貴族など上流階級の子弟達を対象にした、高校に相当する学校です)で盛んに行なわれるようになりました。当時はスクール毎にルールはバラバラ。イートン・スクールのルールは足でボールを扱いますが、ラグビー・スクールは手でボールを持って走ります。そうです、これが「ラグビー」の発祥なのです。「サッカーの試合中に突然ボールを持って走り出し...」という伝説は作り話らしいですね。
その頃はパブリックスクール内での寮対抗のゲームだったようです。テクニカルニュースにも書いてありましたが、正に「ハリー・ポッター」の世界で、寮対抗の「クィディッチ」のイメージそのものです。
パブリックスクールを卒業した子ども達はケンブリッジ大やオクスフォード大へ進みます。しかし、出身のパブリックスクールが異なるとルールが異なります。
そこで、パブリックスクール出身者の代表者が集まり、「ケンブリッジ・ルール」と呼ばれるものを作りました。これが今のサッカールールのベースになっています。
一方で、ラグビー・スクールのルールに愛着を持つ集団は独自にラグビー連盟を作ります。サッカーとラグビーの起源は同じということは皆さんご存知と思いますが、こういう歴史の分岐点がはっきりしているというのも面白いですね。
そうしてサッカーには協会が設立されます。各国の協会は大体「○○FA」(日本はJFA)ですが、イングランドサッカー協会だけは発祥の地なので「The FA」です。
「サッカー」と言う名の起源も協会にあると言われています。協会式フットボール(Associational
Football)から「Soccer」になったと言われています。現在はイギリスも含めて多くの国が「フットボール」と呼んでおり、「サッカー」と言うのは日本、米国、オーストラリア、ニュージーランド位らしいです。
始まった頃のサッカーには審判はいなかったそうです。
ルールを守るのはスポーツマンとして当然のこと、他人から注意されるなんて紳士の恥という意識があったのかも知れません。紳士と言うより騎士道精神なのかも知れませんね。日本で言えば武士道でしょうか。
とは言え、勝つためには何をしてもと思う人はいつの時代もいます。
そこで審判登場となるのですが、面白いことに現在の副審に相当する人達が2人でフィールドの中に入って試合を監視し、意見の調整がつかない時にフィールドの外で見守っている主審に相当する人が判定するスタイルだったようです。
19世紀末になって主審と副審の役割が現在とほぼ同じになりました。
副審が持っているラインズマンフラッグは、昔副審がフィールドの中で試合を監視していた頃に試合を止める合図に使っていた杖の名残だそうです。副審は以前は「線審」とか「ラインズマン」と呼ばれていましたが、最近は「副審」「アシスタントレフリー」と呼ばれるようになっています。この呼び名の変更は、「単にラインを見張るだけの役割だけでなく、主審と協力して試合を運営する」と言う役割を強調する意味があるようです。
主審,副審の服装が黒を基調にしているのは選手のユニフォームと見分けるという意味もありますが、紳士の着用するフロッグコートを象徴しているとも言われています。最近は審判資格更新講習会でも、そう言われることがあります。
JリーグなどではTV写りを意識して審判もカラフルな服を着ます。少年サッカーでは今でも審判は黒い服がほとんどですが、ルールを守る大切さを教えるには「由緒正しい」黒い審判服を着て試合に臨むのが良いことかなと思います。
6.フェアプレー旗
Jリーグもそうですが、国際試合等の公式戦では選手入場の際に必ず黄色い旗を先頭にして入ってきます。(国際試合の場合は両国旗の後のようですが。)
あれが何か知っているか子供達に聞きましたが、知っている子はあまりいませんでした。教えて無かったので仕方無いですね。
あれはフェアプレー旗です。一時期、サッカーにラフプレーが横行した時代があったそうです。そこで、フェアプレーの精神を浸透させようと考えられたのが、あのフェアプレー旗を先頭に入場するスタイルだそうです。効果は大きく、プレーが随分改善されたそうです。
7.審判用具
1) 審判服
公式試合では、主審も副審も審判服の着用が義務付けられます。子供達にルール遵守の大切さを意識付けるためにも必要と思います。本当は、サッカーの起源で書いたように審判無しでもフェアプレーができれば良いのですけどね。
審判服は、ちょっと大きなスポーツショップへ行けば売っています。私は自分で持っていますが、チームでも持っています。
2) ホイッスル
主審をする場合は必須ですね。音色の違う2種類のホイッスルを持つことが推奨されています。何かのトラブルでホイッスルが使えなくなった時の予備として、また、隣り合ったピッチで試合が行われている時に区別するためという意味です。余談ですが、以前に試合で主審が吹いているホイッスルとほとんど同じ音色のホイッスルを、すぐ近くで子供達に練習させていたチームのコーチが吹いていて、練習のホイッスルが鳴るたびに試合をしている子供達が一瞬動きを止めるのが見ていて可哀想でした。もう少し周りに気を遣えば良いのに。当事は私も少年サッカーに関わって間が無かったので『主審、注意すれば良いのに』と思いつつ遠慮してしまいましたが、今なら注意に行きます。
3) 時計
試合時間を測ります。本当は2個持ち、1個は試合開始からの経過時間を連続して測り、もう1個は試合の中断/再開に合わせてストップ/スタートします。まあ、少なくとも1個は必要ですね。基本的に時間は主審が測りますが、副審も一緒に測っていた方が良いと思います。主審の時計が壊れた場合は副審に確認されることもあります。
4) イエローカード/レッドカード
出したく無いけど、出すべき時は出さなければなりません。主審をする時は必ず持っている必要があります。OFAの講習会で資格を取得すると貰えるようですが、私はOFAでは取得しなかったので市販品を買いました。
5) 記録用紙
試合の内容を記録するための、葉書の半分位の大きさのカードです。ちゃんと記録できればメモ帳でも構わないと思いますが、記録すべき項目がはっきりしている方が使い易いです。10枚で数百円という程度で市販されています。ただ、市販品は普段あまり使わない項目も多く含まれているので、私は手作りしました。ボンバーズの名前入りですので、ボンバーズ関係者には言っていただければ差し上げます。
6) トスコイン
試合開始前にエンドを決めるために使用します。じゃんけんで決めさせる主審もいますが、トスコインを使うのが本来のルールですから使った方が良いと私は思います。子どもの試合と思って手を抜いてはいけません。正しいルールに則った試合を行なうことを子ども達に意識させるべきです。
コイン自体は、専用のコインも市販されていますが、外国のコインを使う人も多いですね。別に日本のコインでも構いませんし。
以前のルールではコイントスに勝ったチームがエンドを取るかキックオフを取るかを決めていましたが、今のルールはコイントスに勝った方がエンドを決め、他方がキックオフすることに決められています。
7) フラッグ
副審が持ちます。さすがに私も「マイフラッグ」は持ってません。
8) グリーンカード
これは持つことが必須ではありませんが、特に少年サッカーにおいてはフェアプレーを実践した選手にはグリーンカードを示して行為を称えることが推奨されつつあります。先日私が主審をした試合でも、ブラインドでちょっと見え辛かったのですが「ハンド」をした子がいて、自ら「ハンドです。」と言ってボールを止めました。こういう子にはグリーンカードを出してあげたいと思いましたが、持って無かったです。売って無いか探しましたが、ちゃんとJFAが送ってきてくれましたので今は持っています。
<指導者資格編>
1.指導者資格って?
以前は「少年少女サッカー指導員」「公認準指導員」・・・「S級コーチ」という具合に細かく分かれていましたが、2004年度から「D,C,B,A,S級コーチ」に整理統合されました。「D級コーチ」は以前の「少年少女サッカー指導員」です。「S級コーチ」はJリーグチームの監督をできる資格です。更に、年少の子供達への指導を主にする「キッズリーダー」制度も新設されました。
私が取得しているのは「D級コーチ」です。ちゃんとライセンスを示すカードも交付されるのです。「顔写真は自分で貼ってね。」ですけどね。取得した時は、「2004年度から、サッカー協会に登録する少年サッカーーチームには必ず一人以上少年少女サッカー指導員がいなければならない規則になる。」と言われましたが、結局どうなったんでしょう? うちは既に何人もいるから問題無いですけどね。
2.指導者資格を取るには
私が取得しているD級コーチは以下のようにして取りました。
1) OFAが毎年講習会を開きます。私の知る限り12月上旬です。申し込みは10月末頃が締め切りです。2日間コースですが、私が取得した年は土日2日間連続で、次の年は土曜日2週だったと思います。更に次の年は土日2日間連続のようでした。隔年で変えているのでしょうか。それとも単に会場の都合?
会場は以前までは都立南高校でした。交通アクセスが悪く、毎日通っている高校生は大変だと思いましたが、今は南高校は統合されたので会場も変わりました。
2) 2日間の講習は、座学が半分、実技が半分というところです。座学で習うのは「スキャモンの成長曲線」とか「熱射病対策について」が中心でした。「クリエィティブで逞しい」選手を育てようというのが、強調されます。
実技は、普段子供達にさせているような練習を自分達が行います。その中で練習では何が大事かを教わったりします。私が取得した時は、コーチをするようになって1年も経っていなかった位の頃なので体が動かなくて結構大変でしたが、今なら当時よりは動けると思います。
最後にペーパーテストがあります。合格点に達しなくても補講をしてくれるので大丈夫ですよ。
3.指導者資格を取ったあと
2005年の4月に資格が整理統合されたのと同時に、登録制度がスタートしました。S級からD級まで、全員JFAに登録しなければなりませんし、登録しなければ資格を失ってしまいます。JFAでは資格を持っているのに指導するチームが無いコーチを、資格を持っているコーチがいないチームに紹介しようと考えているようです。登録には年会費が必要ですが、登録すると隔月位でテクニカルニュースを送ってきてくれるし、ライセンスカードもくれます。
4.指導者に必要な資質
私の個人的な考えですが少年少女にスポーツを指導するのに必要なことは、まず「子供が成長するのを見守るのが好きなこと」では無いでしょうか。自分の子供、他人の子供区別無くです。そして、サッカーを教えるのですから「サッカーが好きなこと」も大切ですね。でも、「サッカーなんか見るのも嫌!」という人でも無い限り、私もそうですが子供達に教えるためにサッカーを勉強し、自分の勉強や子供達の成長のために本物のプロの試合を見に行くことを繰り返すと、自然にサッカーが好きになっていくと思います。私も数年前の元旦はTVでバラエティ番組ばかり見てたけど、今は『天皇杯早く始まらないかな!』とわくわくしてますから。
自分自身のサッカー経験が無くても講習会や本やビデオなど、勉強する方法は沢山あります。いろいろなテクニックを自分自身でやって見せられるのが一番良いのでサッカー経験がありスキルを身につけている人はうらやましいですが、自分でできなくても高学年やOBに見本をさせるという方法もあります。
そして、講習会でも再三言われますが、「指導者に必要なのは忍耐!」です。本当は子供達自身に考えさせ時間が掛かっても自分で答えを見つけさせなければならないのですが、もどかしくなって答えを教えてしまい、その通りに子供達を動かそうとしてしまいがちです。「ヒントは与えても答えは与えない。時間が掛かっても子供達に考えさせなければ子供達は伸びない。だから指導者には忍耐が一番大切なのです。」とは講習会で何度も言われますし、その通りだと思います。そうしようとしながら、つい口を出し反省することの繰り返しですね。
試合中に指導者が子供達を名指しして事細かに指示を与えるチームも見かけます。そういうチームでは指示通りにできなければ指導者が大声で「バカヤロー!」と子供を罵倒することもあります。チーム毎に色々な考えがあるでしょうし、そういう指導方針に納得して保護者も子供を参加させているのでしょう。試合の時は罵倒しても、普段の練習では優しく見守っているのかも知れません。でも、勝つことだけを考えて試合では子供達を駒のようにしか扱わないとしたら、「誰のための少年サッカーですか?」と私は思います。
私は「厳しく、楽しく。」子供達を指導したいですね。「厳しく」と言うのは、子供達自身が自分で自分に克つ心を身に付けて欲しいという意味です。指導者がヒステリックに怒鳴り散らす厳しさは要りません。(と言いつつ、説明している時に子供達がよそ見したりおしゃべりしていると、「やる気無いなら帰れぇ!!」とか怒鳴ったりしちゃうんですよね。)
5.余談ですが
2005年から指導者資格も審判資格も、全てWeb対応になりました。JFAの「kickOff」というページからログインして情報を入手したり、必要な手続きをしたりするのですが、指導者と審判で各々ログインIDとパスワードがあります。面倒なので統一してくれないものですかね。