近藤 貞雄のホームページです。
エジプト旅行の感想
エジプト旅行感想
1.趣旨:
急に思い立ったのでエジプトにピラミッドを見に出掛けた。
9/15にエジプト
航空の直行便が開設されたので早くなった。従来だと約20時間掛っていたのが
約13時間(帰りは10時間強)で行ける様になり短時間での旅行が可能になった
第1便を利用するパックがJTBから発売されたのでこれに乗った。
2.期間:
平成15.9.15〜22の8日間
行程:
カイロ−アスワン−アブシンベル−ルクソール−カイロ
3.概要:
1)気候:
凄く暑い国。カイロでも摂氏35度以上あり、もっと南のアブシンベル
では摂氏52度あった。半ズボン、半袖のスタイルで全行程旅行した。
湿度は数%しかなく、いつも喉が渇いている感じがする。(ペットボトル不可欠)
2)治安:
数年前ルクソールのハトシェプスト葬祭殿でゲリラの乱射事件があり
それ以来自動小銃を持った警官があちこちに配備されており、観光客の安全に
注力している。バスの中にもピストルを持ったガードマンが乗込んでくる
位徹底して警備している。従って表向きの治安は大変よいが、一旦裏通りに
入ったら何が起るか判らない社会でもある。
3)紙幣:
エジプトポンドは20円/ポンドであるが、インフレが進行中で国民
はエジプトポンドを信用していない。紙幣は物凄く汚い。紙幣は手垢でヌルヌル
しているし、セロテープで止めてあるものが大半。端は千切れてないものも
ある。土産に持って帰る勇気はなかった。ドルが幅を利かせている。
4)物売り:
観光地には物売りがいるのは何処も同じだがここは特にしつこい!
観光バスが停まると、どっと押寄せて来る。「砂糖に集る蟻」の感じではなく
「羊の群れに襲い掛かる狼」の感じであった。前方を武蔵丸の様な男が押え
後方から土産物を押付けるやり方で、大声で「ラー!」(NOの意味)と云わ
ないと進めない。子供が足元に絡み付いて来ると可哀相になるが、ここは
冷淡に乗越えないと、後ろに親が控えているので怖い。ゆっくり土産物を
見る事が出来ないのが難点。
5)エジプト人とトイレ:
エジプト人は大きいので男トイレの便器が特に高い。
真っ直ぐ行ったら当然便器にぶつかってしまうので、上向きに放射しないと
入らない。空港には子供用の便器があるのでこれが丁度よい位置。
エジプト人は大変人懐っこい。冗談はよく云うし、あまり観光客に絡んだり
しないが、仲間同士では凄い勢いで遣り合っている時もある。
トイレには必ず「番人」がいて金を要求する。これは徹底しており、レストラン
のトイレにもいる。所謂「バクシーシ」と云う考え方の様で、日本語では
「喜捨」と云う言葉に該当するらしい。チップではない。富める者は貧しい
者に与える義務があると云う考えの様で、貰う方も当然の権利として貰う
ので貰っても「有り難う」(アラビア語では「ショクラン」)とは云わない。
貰って当然と云う顔をしているとやりたくなくなる。たった1ポンドとは
云うもののこれは人情として理解出来ない。
6)貧富差:
これはチュニジアより酷い気がする。今の大統領のムバラク氏も
カイロ市内の一等地に別宅を持っており、大富豪らしい。歴代の大統領は
皆富豪らしい。一方庶民が利用するバザール(市場)には乞食同然の人が
犇めき合っている。笑えるのはここで日本語を教えた者がいて「ヤクザ」
とか「1ドル高いよ!」(多分安いよ!と云うのをこう教えたらしい)とか
「持ってけ泥棒!」とか変な日本語が飛び出して来る。
7)ピラミッド:
これは流石に大きい!今まで写真等で見ていた感覚とかなり
違う感じを持った。最近はピラミッドのすぐそばまで住宅が出来て来て景観
を損ないかねない感じになって来た。街中にピラミッドが建っていると云う
風景が実現されそうな気配であった。
8)食べ物:
現地の水は飲まない様に!と云うのはパックの添乗員も云って
いた。又野菜は殆ど煮るか焼くかしてあるが、時には生野菜が出るがこれを
食べたら、いちころで下痢する。細菌性ではなさそうで、普通の下痢止めで
すぐ治る。今回のパックでも数名若者は下痢した。私が買って行った下痢止め
で皆治った。水は現地製のペットボトルを買うしかないが、これは大丈夫の
ようで私自身もこの水ガブガブ飲んだが何ともなかった。
全般に脂っこい料理が多い。又基本的には禁酒の国だがエジプト製のビール
もあるし、エジプト製のワインもある。街の中では何処で売っているかは
確認出来なかったが、ホテル等では自由に飲める。本音と建前があるので
あろう。美味い料理はなかった。
4.近藤 感想:
1)こんな酷い環境でも人間は生きる事が出来るのに感銘を受けた。エジプト
の領土の95%は砂漠である。僅か5%の土地に7千万人の人がひしめき
合って生活している。そこにイスラム教が発祥する基盤があるのであろう。
しかし今イスラムの社会も厳しい教律は成立たない感じで若い女性はミニ
スカートで歩いているのでコーランは通用しない世界である。ここにイスラム
原理主義が発生する要因があると感じた。
2)今度のパックは若者向きの強行軍パックで朝5時からスタートして夜は
遅くまでかかると云うきつい行程であった。もうこんなパックには堪えられ
ない年になった事を実感した。
以上
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