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南イタリア旅行の感想

1)行った動機:


南イタリアは地中海に面しており,特にシチリア島は世界史を読んでいると よく出て来る地名である。輝く太陽,紺碧の海,ギリシャ神殿の遺跡等が 絡み合った場所と云う印象であった。何か他の地方とは違ったものがある に違いない!と云うのが動機である。

2)遺跡:


シチリア島には遺跡が多い。特にあまり観光客の来ないシチリア島南部には 多くの遺跡があり,これを観ることが今回の主目的である。 しかし殆どの遺跡は当時の戦いの結果破壊されており,又火山性地震により 更に破壊が進み原形を留めていないものが大半であった。又遺跡として 建っているものは近年国や慈善事業家が復元したものであった。しかし瓦礫 を見ていると当時の繁栄が目に浮かんでくる。紀元前5世紀頃に人類はこんな ことを既にやっていたことに驚異を感じた。 ポンペイの遺跡は人間の侵略による破壊ではなく,火山活動の結果破壊された ものなのでそれを取り除けば完全な形で復元できる例である。当時紀元前5世紀 に既に都市計画をきちんとしていたことは驚異である。特に馬車の車輪幅に 規格を作っていることは素晴らしい!

3)気候及び土地柄:


南イタリアは5月末で既に気温37度あった。ただ湿度が10%位なのでまだ 木陰では涼しい。遺跡は灼熱の太陽に照らされ40度を越えている。 ミネラルウオータは必需品。これを10分おきに飲み続けながら歩かないと 脱水症状になる。遺跡のある場所はかっては緑豊かな土地であったらしいが 現在は砂漠状態である。地中海の紺碧の海,輝く太陽これがシチリアを象徴 している。
 



4)ワインとビール:


シチリアは葡萄畑が続いている。当然ワインの産地である。ワインは大変 美味い。太陽の味がする。レストランでボトル1本1万リラ(800円位) 街で買えばこの半額位と大変安い。ビールも地ビールがある。 これもミネラルウオータと同じ値段(5000リラ(400円位))なので 当然ビールを飲むことになる。ここのワインは日本には入ってきていない ようである。

5)イタリア気質とイタリア時間:


時間は徹底的にルーズ。どうも時間の単位は午前中,午後,夕方位しかない のではないかと疑いたくなる。1−2時間は誤差範囲である。 シングルタスク型である。レストランでも他の人の注文を取っている間は 次の人の注文はとらない。順番はメチャクチャ!昼食は2時間みて置かないと いけない。夕食は時間制限なしと思わねばならない。

6)ドロボー天国:


観光地は掏りの天国であった。スリは立派な職業で犯罪ではないと云う感じ であった。カプリ島でも一緒に行った人はフニクラ(ケーブルカー)の入口 で見事に掏られた。掏られても被害届もない様子。一緒に入っていたカードの 停止処分をしてお終いであった。

7)「底抜けに明るいイタリア」:


これが今回のイタリア旅行で得た私のイタリア観であった。イタリアには 「テキパキ」と云う言葉はない。しかし人懐っこい人種で目が合ったら必ず 話掛けてくる。言葉なんか通じなくても云っていることは意外に判る。 こちらが喋った英語も通じていないようだがお互いに気にしない。 こんな人種に始めて遭った。

以上 


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