ボディビルのポージングについて



 私は、もともとアーノルド・シュワルツェネガーに憧れてボディビルダーを目指してウェイトトレーニングを始めました。学生大会には毎年出場していましたし、学生時代はボディビル三昧の生活でした。そんな訳で、私の中ではボディビルのポージングというのは常識としてインプットされているのですが、わからない方も多いかと思いますので、基本ポーズについてまとめてみました。

*写真は、月刊ボディビルからミスター日本の写真を使わせていただきました。





  1. ポージングについて

    番号ポージング・写真説明
    ダブルバイセップス・フロント
    両腕の上腕二頭筋(バイセップス)を強調することから、この名前となっています。脚から上体にかけて、前面から見えるすべての筋肉を見せるものです。背中の筋肉にも力を入れて、逆三角形のシルエットも強調します。世間一般にも知られている有名なポーズです。
    ラットスプレッド・フロント
    背中の広がりを強調するポーズです。背中の筋肉をラットと呼ぶことから、この名前となっています。腕の隙間から後ろが見えないくらいに、背中を広げて強調します。一流選手の場合、まさに羽を広げているようです。
    サイドチェスト
    横から見た胸(チェスト)の厚みを強調することから、この名前となっています。胸の厚み、腕の太さ、脚の太さなど、体の厚みを強調します。
    ダブルバイセップス・バック
    ダブルバイセップスのポーズで背面を見せるものです。背中の筋肉群の凹凸を強調するとともに、肩や上腕の大きさを見せることができます。一流選手のバックポーズは、背中の凹凸がとても深く迫力満点です。
    ラットスプレッド・バック
    ラットスプレッドのポーズで背面を見せるものです。背中の広がり、下背部から上背部にかけてのシルエットを見せるものです。
    サイドトライセップス
    上腕三頭筋(トライセップス)を強調するポーズです。上腕三頭筋の大きさとともに、そのシェイプについても強調するものです。
    アドミナブル・アンド・サイ
    腹筋(アドミナブル)と脚(サイ)を強調するポーズです。
    モスト・マスキュラー
    もっとも力強く見えるポーズという意味です。いろいろなポーズの総称ですが、私自身は左側のポーズがもっとも迫力があり、格好が良いポーズだと思っています。一流選手のモストマスキュラーは、まさにど迫力です。

  2. ポージングの見所について

     ボディビルでは、@バルク(筋量)、Aディフィニッション(またはカット、いかに脂肪がとれて筋肉が良く見えるかということです)、Bプロポーション、の3点で審査が行われます。いかに大きな筋肉を持っており、さらにきちんと脂肪を落とせているか、が勝負の分かれ目となります。しかし、それだけではだめで、ウェストが細く逆三角形のシルエットであることも重要です。

     基準が見た目であることから曖昧さが気になりますが、ギリシア時代に彫刻に素晴らしい肉体の持ち主がモデルになっていることから考えても、人類には共通した理想の肉体のイメージがあるように思います。

     ただ大きいだけでは勝てないところも、ボディビルの奥が深いところだと思います。体が大きいだけでは、勝つことはできないのです。いかに均整のとれた肉体を作るか、ボディビルダーが鏡に向かうときには、自己満足のためではなく、理想の体と現実のずれを確認しているのです。

     コンテスト会場で見るビルダーの筋肉は、写真でみるよりもずっと大きく格好良く見えます。ぜひ、コンテスト会場を訪れて、極限まで脂肪を落とした究極の肉体を見ていただきたいものだと思います。







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