ミネラルの基礎知識 |
- キーレーション⇒鉱物性物質を体が吸収できるように変えること
- キーレーションされないサプリメントを摂取しても体は吸収できない
のでいくら摂っても効果はない。
例えば,無機鉄の吸収率は2〜10%である。
- アミノ酸を加えてキーレーションしたミネラルは,キーレートされない
ものに比べて3〜10倍も吸収率が高まる。
- ミネラルはできるだけキーレートされたものを選択すべきである。
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カルシウム |
<概説>
- カルシウムとリンは一緒に働いて健康な骨と歯を作る。
体内ではカルシウム:リン=2:1に保たれなければならない。
- カルシウムとマグネシウムは一緒に働いて心臓,血管の健康を保つ。
- カルシウムの吸収には体内に十分な量のビタミンDが必要である。
- 成人に対する必要量は800〜1200mg/DAYである。
<効果>
- 丈夫な骨と歯を維持する。
- 心臓の規則的な鼓動を保つ。
- 不眠症を和らげる。
- 神経系の信号伝達を助ける。など
<含有率の高い食品>
乳製品,大豆,いわし,鮭,緑色野菜など
<欠乏症>
くる病,骨粗鬆症など
<毒性>
2000mg/DAYを摂取すると,便秘や尿路感染のリスクを高める可能性がある。
<サプリメント>
牛骨の粉末は,環境汚染により亜鉛を含むため勧められない。
グルコン酸カルシウム(植物から),乳酸カルシウム(乳糖から)は亜鉛を
含まず吸収も良い。
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ナトリウム |
<概説>
- ナトリウムとカリウムは正常な成長に不可欠である。
- ナトリウム(塩)の大量摂取でカリウムが激減し、また高血圧の原因となる。
- 成人に対する塩化ナトリウム(塩)の必要量は500mg/DAYである。
<効果>
- 暑さによる疲労や日射病を防ぐ。
- 神経や筋肉が正常に機能するようにする。など
<含有率の高い食品>
塩,甲殻類,人参,ベーコンなど
<欠乏症>
炭水化物の消化困難,神経痛など
<毒性>
14g/DAY以上摂取すると,高血圧の原因となる他,体内カリウムを激減させる。
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カリウム |
<概説>
- ナトリウムとともに働き,体の水分バランスを調整し,心拍数を一定に
保つ。カリウムは細胞内,ナトリウムは細胞外で作用する。
- ナトリウムとカリウムのバランスが崩れると,筋肉と神経が正常に機能
しない。
- 精神的,肉体的ストレスはカリウムを消費する。
- アルコール,コーヒー,砂糖はカリウムを消費する。
- 血糖値の低い人はカリウムを失いやすく,緑色野菜を多く食べるべきである。
- 減量中に無力感を感じたり,反射が鈍くなったらカリウム不足が考えられる。
- 成人に対するカリウムの必要量は1600〜2000mg/DAYである。
<効果>
- 脳に酸素を送り,明晰にする。
- 体内の老廃物除去を助ける。
- 血圧を下げる助けとなる。など
<含有率の高い食品>
柑橘類,トマト,緑色葉野菜,バナナ,じゃがいもなど
<欠乏症>
浮腫,低血糖など
<毒性>
18g/DAY以上摂取すると毒性がある。
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リン |
<概説>
- リンが機能するにはカルシウムとビタミンDが不可欠。
- カルシウム:リン=2:1が保たれねばならない。
- ほとんど全ての生理的化学反応に関わっている。
- 正常な骨や歯の発達に必要。
- 心臓,腎臓の正常な機能に必要。
- 神経信号の伝達に必要。
- リンを摂りすぎると体内カルシウムが減少する。普通の食事ではリンが
多いためカルシウムの欠乏が生じやすい。特に40歳を越えると,腎臓がリン
を排出する作用が弱まるため,肉類を減らし野菜を多く摂ることが望ましい。
また、加工食品には保存料としてリンが含まれていることも注意すべきである。
- 成人に対するカリウムの必要量は800mg/DAY(子供は1200mg)である。
<効果>
- 成長と体の修復を助ける。
- 脂肪と炭水化物の代謝を助け,エネルギーと活力をもたらす。
- 健康な歯と歯ぐきを作る。
- 関節炎の痛みを和らげる。など
<含有率の高い食品>
魚,肉類,卵,無精製の穀物など
<欠乏症>
くる病,歯槽膿漏など
<毒性>
毒性は知られていない。
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マグネシウム |
<概説>
- カルシウム,ナトリウム,カリウム,リン,ビタミンCの代謝に不可欠。
- 神経と筋肉が効果的に機能するために必要である。
- 血中の糖分をエネルギーに変えるためにも必要。
- 激しい運動をする人,アルコールを多く摂取する人は余分に摂取すべきである。
- マグネシウムはビタミンB群が必要とする酵素の構成要素である。したがって、
不足するとビタミンB不足を同じ症状が現れる。
- 成人に対するカリウムの必要量は250〜350mg/DAYである。
<効果>
- うつ病とたたかう助けとなる。カルシウムとの組合せで精神安定剤となる。
- 循環系の健康を増進し,心臓病を防ぐ。
- 歯を健康に保つ。
- カルシウムの沈着(腎臓結石,胆石など)を予防する。
- 消化不良を緩和する。など
<含有率の高い食品>
穀類,豆類,ナッツ類,バナナ,緑色野菜など
<欠乏症>
神経過敏,神経質など
<毒性>
カルシウムとリンの摂取量が多い人,腎臓機能の弱い人が多様のマグネシウムを
摂取すると有害となる。
<サプリメント>
マルチビタミン,ミネラルサプリメントで得られる。
良いサプリメントにはマグネシウム:カルシウム=1:2で含まれている。
マグネシウム単体では酸化マグネシウムが市販されている。これは胃酸を中和する
ので食後には摂らないように。
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