お薦めの減量方法


私が,ボディビルダーだった頃(今は一応パワーリフターです(^_^;))に実施していた減量方法をお教えします。





 トレーニングやジョギングを始めたのになかなか体重が減らない,というのはよくある話です。運動直後は汗をかいた分だけ1〜2kg 体重が減りますが,本当に減らしたいはずの脂肪はなかなか取れてくれません。私は学生時代にボディビル 大会に出場するため毎年10kg減量していました。ボディビルでは脂肪の少なさ,つまり筋肉がいかにはっきりと しているか(これをディフィニッションと言います)が一つの審査基準となります。そこで、いかに筋肉を残して 脂肪を減らすかを考えていました。そのときに学んだポイントは下記の通りです。

  1. 一日の摂取カロリーをチェックしましょう

     一日の食事をノートにメモして食品成分表を購入して,カロリーを計算してみましょう。 驚くほどたくさん食べているものです。どんなに運動しても,

      (基礎代謝)+(運動によるカロリー)

    *基礎代謝:1日中安静にしたときに体温維持などで消費するカロリー

    より多く食べていては体脂肪は減りません。しかし、これ以下に食事を制限すると,計算通り に体重が落ちます。ただし、1日に食べる量は基礎代謝(男子では1500kcal程度)より 減らしては危険です。基礎代謝分食べて,運動した分脂肪を落とすように心がけましょう。

    カロリーを減らす際には、体重を維持できるカロリーから15%以下にとどめた方が良いようです。15%以上カロリーを減らした場合には、一般に筋肉を失うことになり代謝が鈍って脂肪の減り方も遅くなってしまうようです(月刊ボディビル1998年8月号『新ダイエット学』より)。急激な減量はやめた方がよさそうです。

  2. 水はたくさん飲みましょう

     水をたくさん飲んでも脂肪は増えません。逆に新陳代謝を高めて,脂肪を落としやすい身体に してくれます。お腹を壊さない程度にたくさん飲みましょう。

  3. 繊維質・タンパク質をきちんと摂取しましょう

     炭水化物のみ摂取すると、体内のインシュリンが多量に放出されて,あっと言う間に食べたものが 脂肪になってしまいます。繊維質をとると炭水化物の吸収がゆっくりとなり、インシュリンの放出が 弱くなります。タンパク質をとるとグルカゴンという物質が放出されインシュリンの働きを抑えてく れます。

  4. ビタミン,ミネラルを十分に確保しましょう

     食事量が減ると,ビタミン・ミネラルの摂取量も減ってしまいます。これらが減ると,正常な身体 機能が阻害され,トレーニングしても力が出なかったり基礎代謝が低下したりします。これでは減量に 不利になってしまいます。野菜をたくさん摂取するとともに,サプリメントの使用も考慮しましょう。

  5. 脂肪を減らすには時間がかかります

     体脂肪は1kg当たり7000kcalものエネルギーを持っています。一日300kcal運動しても 1kg落とすのに約1ヶ月かかるのです。気長に頑張りましょう。

     減量初期に2〜3kgすーっと落ちますが,これは体の中の糖分が最初に使われるためです。 脂肪が燃えるのはこのあとの体重がゆっくり減り始めてからです。したがって、減量を2〜3日しか実施しない 場合,脂肪は全然減りません。この3日目くらいが食欲が増して一番苦しいですが、これを乗り切りれば, 脂肪を燃やす機構が働きだし急に楽になります。気長に頑張りましょう。

  6. 体重が落ちなくなったら一時的に食べる量を増やしましょう

     身体は飢餓状態に反応して,どんどん胃腸の吸収力を高め,また不要なカロリー消費を減らし基礎代謝を低くします。 こうなると、計算通りに体重が落ちなくなってしまいます。こんなときには、一時的にカロリーをたくさんとると 身体がだまされて,再び脂肪が落としやすい状態になります。週1回は普通食の日を作るのも良いでしょう。