Windows98 LAN経由でインターネットに高速にアクセスする 2倍のスピードアップを達成 |
(このページはLANカード使って接続する場合の話で、モデムでインターネットにつなぐ場合は当てはまりません)
だいたいWindows98のマシンといえば5年も前のもので、非力のCPUと小さなメモリしかないなど、ないないづくしのパソコンであるが少しでも快適に使えるように設定をするのがここの目的です。
ちなみに我が家のWindows98は90MHz、48MBの自作機と100MHz、24MBのDynabookであり、現在の水準からすればおもちゃみたいなものですが、インターネットで3.5Mbpsまでスピードアップできて、これまでは「CPUが遅いから仕方ない」とあきらめていたがそれは間違いであったと認識を新たにしているところです。
前準備として、そもそもWindows98のTCP/IPのドライバに不具合があるのでアップデートをまず先に実施します。
マイクロソフトのダウンロードサイトからダウンロードしてきます。
ダウンロードしたファイルを実行するとアップデートが完了します。
つぎに本題のLANカード経由のインターネットの高速化について ADSLなどのブロードバンド環境で「速度が遅い」という現象があります。
その原因は様々あり、その中のMTUとRWINの値を最適化することで速度の向上が見込められるということがありトライしてみることにします。
MTUとは・・・
Maximum Transmission Unitと呼ばれ、TCP/IP通信におけるパケットの最大サイズで、通常大きい方がパフォーマンスは向上するが大きすぎるとパケットが分割されフラグメントが発生するため逆に速度が低下することがある。
RWINとは・・
Receive Windows Sizeの略。TCP/IP通信時に相手側の応答を待たずに一度に送れるデータ量のこと。
パケットの送信が行われると一定のパケット量に達した時に受信側から送信側に確認が行われその時のパケットの大きさの値で、大きいと確認回数が減るがパケットエラーが発生した場合、かえってリカバリーに時間がかかるデメリットになる。
MTUの求め方
「スタート」→「プログラム」→「MS-DOSプロンプト」でDOS窓が起動されるので、
ping -f -l 1450 202.229.198.216 と打ち込む。(Yahooのアドレス)
この例だとMTUの値が1500だと4%のパケットロスが発生していて、1つのパケットが分断されたことがわかります。
順番に数値を小さくして試したところPacket lossが0%になる数値が 1444 であることがわかりました。
よって最適なMTUの値はこの数値に28(ヘッダーサイズ)を足してやり1444+28=1472と求まりました。
次にこの数値をレジストリに書き込むことになるが、レジストリをいじくるのはリスクもあり面倒でもあるのでフリーソフトのNetTuneを使って簡単に設定することとします。
このソフトの使い方はNetTuneのホームページを見てください。特に難しいところはないと思います。
設定が終わったら × をクリックして終了して再起動をかけます。これをやらないと設定変更が反映されないからです。
我が家の実験では、MTU=1472、RWIN=65535に設定してスピードテストをしたところ、1.7Mbpsが3.5Mbpsになり絶大な効果がありました。
ちなみにWindowsXP、Windows2000でも通常4.3Mbpsぐらいしか出ない環境で、Windows98の非力なマシンでこれだけのスピードアップができるとは予想もしていませんでした。
もともとWindows98のMTUはモデム用に最適化され、デフォルト値は576とのことなので、Windows98ユーザは値を変更することで快適なインターネット環境を手に入れることができます。