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名古屋市教育委員会 学校教育部 指導室 情報教育担当 ご担当者さまへ ご返事をいただきありがとうございました。 「小学校低学年でのコンピュータの文字入力はどういうのが望ましいか」を考えさせられることがあり教育の専門家のご意見を伺いたいと思います。 我が家の息子たちも低学年では文字入力にそれほど興味はなく、無理に教えることは一切しておりません。パソコンも教えるというのではなく、自由にホルダーを作ったり、ショートカットをつくったり、ペイントやワード画面を開いて遊んだりさせていました。 このときに文書の名前をいれることがおもしろくなり、「どうやって自分の名前とか、家族の名前を入れるの?」と聞かれたので、事前にローマ字変換表を壁に貼ってあるので、そこから一文字づつアルファベットを拾ってキーインするだけと教えました。これは簡単なことのようでしたし、結構はしゃいでやりたいようにさせていました。順番にアルファベットを入れていくとひらがなになっていく様子がおもしろいようです。 ワードも好き勝手に表から文字を拾ってキーインしてあそんでいました。 私もコンピュータは毎日の道具になっていまして、タッチタイプの必要性がありマスターしております。 またタッチタイプをさまざまな年代(小学生から70歳まで)のひとに教えていたことがありそのときの経験をまじえてお話します。 3年生までは「かな入力」で4年から「ローマ字」入力で指導されているということですが、実は子供たちにタッチタイプを教えていたときに、親御さんから「学校では「かな入力」から「ローマ字入力」に変わるんですよ。混乱するし、なんか変ですよね!?」という指摘がありました。 「カナ入力」の期間はそれほど長くはなく実害は少ないのかもしれませんが、「ローマ字」を習っていないから「カナ入力」で指導するというのもご都合主義のような気がします。 先ほども述べたようにこの年齢では文字を入力することに面白みはなく、50文字(探すのに苦労する)をキートップからさがして打たせることにどれほどの意味があるでしょうか? それより、ABCDEFG・・・(実際にはこの中の何文字かは使わないので文字をさがすのが楽)のアルファベットを教えておいて、変換表から文字をひろってキー入力させる(ローマ字はまだ教えてないので意味はわからない)ぐらいにとどめておいたほうが、子供たちを混乱させることもなく、また「かな入力」をした時間が後で無駄になることもないでしょう。 「かな入力」を覚えてその後もずっと「かな入力」で通すなら一つの選択ですが、いずれタッチタイプをマスターしたいという欲求が出てきたときに、「かな入力」でマスターすることの困難さをお分かりでしょうか? 「ローマ字」入力に比べて2倍以上のキーの位置を覚えなければならず、かつ「ローマ字」入力よりさらに広範囲の指の動きをマスターすることはとっても大変なことです。 私自身もタッチタイプを教えていまして、60歳すぎの人でも4週間で360分あればゆっくりだがしかしちゃんと打てるようになることを実践しており、これが「かな入力」ではまずできないとおもっています。 ちなみに小学生では3週間270分(自宅にパソコンがない子で、ローマ字もおぼろげの子でも)でタッチタイプがうてるようになります。 初心者にとって50ものキーをおぼえ、大きな指の動きをマスターすることは非人間的で現実的ではないと考えています。キー入力を職業にするひとを除いて普通の一般の人が「かな入力」で挑戦するのは賢い選択ではないと思います。 子供たちにとってコンピュータは楽しいし、便利で、しかもたんなる生活、仕事の道具になるんだという感覚を育てていただきたく私見ではありますが述べさせていただきました。 「名古屋市のコンピュータ学習は全国一番だよ!」といわれる日がくることを願って・・・・・・。 ご意見を頂戴したいと存じます。 よろしくお願いいたします。 |