Cruise乗船前にSingaporeで2泊48時間を過ごした。久しぶりにMerlion周辺や、初めてのSentosa島などの見物もしたが、ワイフの興味のままに目抜通Orchard Roadを、何も買わなかったがWindow Shoppingしながら端から端まで歩き、大いに感じる所があった。
そもそもSingaporeの人口は急増しつつあるとはいえまだ僅か4.5M人だ。それなのにOrchard Roadは端から端まで、専門店を入れた高層のShopping Centerと百貨店が軒を連ね、客入りの悪いビルもあったが、ほとんどでは驚くほど多くの客が詰めかけていた。伊勢丹はやや閑散としていたが、お隣の見たことも無いような大店舗の高島屋は混みあっていた。この景気の良さは何だ!! 幾つかの特徴に気付いた。
1.腕時計と宝石の店が非常に多い。ワイフの推測によれば、赤道直下だから年中暑くて着物のおしゃれは充分できないから、目立つ腕時計と宝石がよく売れるのではないか、という。
因みに同じ中国人でもSingaporeの女性は皆スタイルが素晴らしい。洋服でごまかせないからだとは私の推察だ。スタイルに恵まれ結婚運のいい人が10%居て、1世代30年ごとにその割合が1.1倍になるとすると、7世代で20%、10世代300年で25%に増える。
2.日本で Food Courtと呼ばれる、中央に食卓が並び周辺に2-3人でやっている食事提供業者の店が無数にある形式が非常に多い。見ていると列が出来ている店の隣は閑散としていたりして、競争も店の入れ替えも激しいのではないかと思われた。共働きが多いので、家庭で料理するよりはこの方が安くて美味しくて楽なのではないかと推測された。
3.上記のFood Courtもそうだが、狭い小型の個人商店が多い。その多くは中国系の人だ。移民してきて小資本で商売を立ち上げ、奮励努力して財をなす過程なのではなかろうか。
Internetで少し調べて見た。2005年1月の統計では、Singaporeの1人当たりGDPはUS$ 27,800。日本のUS$ 29,400とあまり変わらない。米国のUS$ 40,100には遠いが、台湾$ 25,300、Spain $ 23,300、New Zealand $ 23,200 より上で、先進国並みである。しかも日本の経済成長率が3.2%/2005、1.9%/2006 Est に対して、Singaporeは 5.7%/2005、7.5%/2006 Estであり、好景気の真っ只中にある。日本の失業率 4.2%に対して、Singaporeは中国・台湾・香港などからの移民ですごい勢で人口が増えているにも拘わらず 3.2%/2005/9、2.7%/2006/9 であり、2005年に113k、2006年1-9月だけで123kの新しい雇用が全産業にわたって増加しているという。お陰で国民の生活満足度が高まっている。調査の方法はサボって理解していないが、Master Card Index of Consumer Confidence という調査があって、今までの平均が64.9、2005年が69.7であったのに対して、2006年4-6月では73.9を記録している。消費者が自信を持ってきている訳だ。細目を見ると、
Optimistic Outlook for the Economy = 88.0
Employment = 80.6
Quality of Life = 74.9
Regular Income = 74.4
消費者がこれだけ明るい将来を描いていると、我々が見たOrchard Roadの各店舗での盛況ぶりも当然という気がしてきた。またSentosa島で見た大規模な土木工事も判る。Singaporeの発展は恐らく中国・東南アジアの経済発展の一環なのであろう。
一方でSingaporeは、過去15年間で400名の死刑を執行している。地下鉄には次のような罰金の警告が掲示されていた。地下鉄車内で飲食=S$ 500=\40k、喫煙=S$ 1,000=\80k、燃料などの持込=S$ 5,000=\400k。今回ではないが、以前公衆便所で「水洗を忘れたら罰金 S$ 50」というのを見たことがある。Singaporeでは雑誌Playboyは発売禁止である。またWebの見てよい頁と見てはいけない頁は政府が管理していて、URLごとに制御されている。厳しい規制と豊かに向上する生活、それがSingaporeだ。 以上