うつせみ
1997年 5月24日

            インターネット時代

 植物図鑑のCD-ROMが欲しいと思ったら皆さんはどうしますか? 誰か物知りに聞いてみるとか、秋葉原のヤマギワ・ソフト館の4・5階を一巡りするとか、色々の知恵があろうが、私はYahooで引いてみたら見つかったから驚いた。インターネット(www)も充実したものである。

 先週米国Winkで当てがわれた部屋の窓の外に泰山木があって、滞在中に蕾が段々大きくなりついに大きな白い花が咲いた。カルフォルニアには泰山木が多い。一番見事なのはStanford大学に行く University Ave.で、泰山木の大木の並木がある。ふと興味を持って、これは英語で何というのかと聞いてみたら、一人は知らなくて、もう一人は言下に「Magnoliaだ」と言った。Magnoliaは分かっているさ、Magnoliaの中の何かを知りたかったのに。色々聞いてみるとこの辺りではMagnoliaの概念には2種類しか無くて、ただMagnoliaと言えば泰山木、Japanese Magnoliaと言えば白蓮、紫木蓮、辛夷(こぶし)、姫辛夷などを総称するらしい。

 日本に帰ってから気になってCD-ROMや本の百科事典を幾つか引いた。この辺りが物好きの始まりである。泰山木はラテン名をMagnolia Grandifloraつまり「大花マグノリア」と言い、通称は Southern Magnoliaであることが分かった。じゃ辛夷は何というかというと、写真があまり出ていない百科事典で落葉だの葉の形だの説明を見ても今一つ確信が持てない。そこで英語の植物図鑑の CD-ROMが欲しいなあと思ったのである。

 Yahoo.comで、Botanical CD-ROMだのBotanyだのを引いてみると、項目は多いのだが、なかなか めぐり会えない。第2頁からスエーデン語になったりで歯が立たない。諦めようかと思い始めた頃ふと思い付いてPlantで引いてみたら、あったあった! 通信販売のCD-ROMを2種類も見付けてしまった。両方とも英国であった。やはりBotanyは僭越であったか! どんなCD-ROMが来るか今から楽しみである。なおこの時発見したのだが、植物の背丈や花の時期や形状を入力すると植物の名を教えてくれる頁があった。物好きではあるがこういう役にも立つようになったインターネットは実用的にも素晴らしいと思ってしまった。但しこんなことをしている内にインターネットを70分も使 ってしまった。500円かな。

 本の好きな諸氏に申し上げると、www.amazon.comという巨大なVirtual Bookstoreがあって、素 晴らしいSearch Engineまでついている。但しCD-ROMは無い。価格的にも安いから立ち読み無しで買える本については素晴らしく便利である。まだ赤字だが売上急増で店頭株が高値を呼んでいるというニュースで私はこのサイトを知った。また秋葉原のパソコン類の価格情報の頁が人気を呼んでいることも周知の通りである。

 仕事の面でも役立っていることを実感する。最近お客さんのところに伺うとテーブルの向こうに www.wink.comのハードコピーがあることが多い。年末年始の休みに日本語化した甲斐があるというものである。Microsoftが4月初めにパソコンでテレビ放送を受けることをWindowsの標準機能にすると発表したというので、詳細を知りたくてWebを見た。MicrosoftのWeb頁も立派なSearch Engineがついていて、容易に情報を入手できた。トップが某会議で発表したというスライドまで音 声付きで掲示してあるから便利である。勿論速記録も論文もある。もう一つ欧州でDAVICとかいう放送方式の標準化が進んでいるのを浅学にして知らなかったので、これをまたYahooで引いてみたら、スイスのサイトから読み切れないほどの資料が得られた。

 今インターネットをあまり活用しないで仕事をしている人とか、生活している人が居るとすると、随分能率が違ってきているはずだと思ってしまう。書棚があるか無いかくらいの差がある。大会社で大勢の知恵者や勉強家に囲まれて仕事をしていれば自分はそれほど情報入手の努力をしなくても仕事ができるかも知れないが、そのような贅沢ができない場合には、内容そのもののとSearch Engineの充実が顕著なインターネットが必須のツールになってきた。これは確かに世界を変える。                                                                    以上