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月の満ち欠けの少し複雑な仕組みを理解するために作ったプログラムです。おまけで日蝕と月蝕の条件も確かめる事ができます。夕方に西に沈む三日月や半月が、なぜ、日本(少なくとも本州ぐらいの緯度)では、右下か真下が光る物しか見られず左下が光ることが無いか、という私の長年の疑問が自分の中で晴れた記念に作りました。
下側二つの図は、マウスの各ボタンでドラッグする事により、向きや遠近を変えたりする事ができます。タブレットやスマホでは、指一本、二本、三本で操作すると同様のことができます。
月の満ち欠けの基本的な原理は、前野さんの動くテキストシリーズ太陽と月・惑星の動きなどで確かめてみて下さい。これを理解した上で、「新月のときは、いつも日蝕にならないのか」、「満月のときは、いつも月蝕にならないのか」、「三日月の光っている部分が、日によって右を向いたり下を向いたりするのはなぜか」、といった疑問の答を、このプログラムを使いながら考えてみて下さい。 こよみのページの中の暦と天文の雑学にも色々と分かり易い説明が書かれているので参考になると思います。
月の見え方です。実際とは異なり、真昼でも構わず見えてます。地面に立ち、まっすぐ月のある方角を向いて見上げた時の姿を表しています。月が地平より下にある時は、茶色い地面だけになります。日蝕の前後には黄色い太陽が見えてきます。
月が天頂近くにある時は、時間を前後させたりした時に、突然、月がひっくり返ることがありますが、これは、月に一番近い方角が南から北に変ったりするためです。実際に空で高い位置にある月や星を見上げていて、反って首が疲れるので体を反対に向けて見上げ直したのだと思って下さい。
地表から見た天球の図です。太陽の方向と月の位置関係を表しています。
この図では(というか、実際に月を見ていても)勘違いしがちなのですが、太陽は月よりもはるかに離れたところにある(約400倍)ので、地球からみた太陽の方向と、月から見た太陽の方向はほとんど同じになります。
天の北極は、地軸の北側の方向を指していて北極星がすぐそばにあります。地球の自転のために、地表からみると、天球(星や太陽や月が空に張り付いた物)が天の北極の回りを一日で一周するように見えます。天の赤道は春分と秋分の日に太陽が回る軌跡です。同様に天の北回帰線と天の南回帰線は、それぞれ、夏至と冬至に太陽が回る軌跡です(この二つは一般的な用語ではなく、私がここで勝手に名付けてるだけです)。赤線で示される太陽の軌跡は、指定した日に太陽が回る軌跡です。
黄道はこれらの軌跡とは異なり、太陽が一年かけて天球上を移動する道です。また、白道は、月が約一ヶ月かけて天球を移動する道です。白道は黄道からわずかしかずれてないので、月は常に黄道の近くにあります。黄道、白道は、画面左上のスイッチで表示するかどうか切り替えられます。
地球を外から見た図です。この図では太陽も月も地球のそばにありますが、実際は、月は地球の半径の約60倍離れたところ、太陽は月までの距離の更に約400倍離れた所にあります。
この図では、地球の公転を止める代わりに、太陽が地球の回りの黄道を一年かけて一周します。そして、地球は天の北極の方向を向いた地軸の回りを自転します。地軸は黄道面に対し23.4度傾いており、その傾きの方向はずっと変わりません。月は地球の回りの白道を29.5日かけて一周します。白道は黄道面に対し5.1度傾いていますが、地軸とは異なりゆっくりと傾きの方向を変えており、18.6年かけて地球の回りを一周します。その結果、黄道と白道が重なる昇交点と降交点も18.6年かけて地球を一周します。図では黄道と白道の半径を変えているので昇交点、降交点それぞれ二つに分離して表示しました。
この図で地球に貼りついている地表を拡大して眺めた図が、左の天球の図です。
このプログラムでは、以下のような点を単純化して現実の世界を正しく反映していません。
これらを単純化しているために、以下のような現象はこのプログラムでは見ることができません。