動脈硬化
4大成人病には、ガン、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞等があります。このうちの、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞は、動脈硬化が大きな原因です。
ということは、結構頻繁に起きて入るんですね、この病気は。
動脈硬化症になると、血管が細くなってしまうので、高血圧症になるのはすぐに分かると思います。高血圧になると、心臓や血管に負担がかかることは容易に分かりますね。
心筋梗塞とか脳梗塞とかは、血管がつまって、その血管から先の血管に血液が行かなくなるんですね。血液が行かないと、そこの細胞は死んでしまうんです。
脳梗塞というのは、脳の血管のある部分から先に血液が行かなくなるということなんです。そこから先の脳細胞には、酸素が行かなくなるんですね。酸素だけでなく、栄養分も以下なくなるんですね。そうすると、そこの細胞は、窒息して死んでしまうし、栄養が行かなくて、飢えて死んでしまうんですね。
それが、心臓の血管で起こると、心筋梗塞です。心臓の一部分の細胞が死んでしまうって、もの凄く痛いんですよ。そして、血液が体に十分に行かなくなるんで、身体の細胞が、窒息して、栄養不足で死んでしまうんです。弱い細胞から順番に。怖いですねー。
脳の血管で起こると、その血管が繋がっている先の脳細胞が死んでしまうんですね。
これが、脳梗塞なんです。
そこが、言語中枢だと、言葉がしゃべれなくなるんです。
そこが、記憶を司っているところだと、何にも覚えられなくなってしまうんです。
そこが、運動中枢だと、体を動かすことができなくなるんです。歩けなくなるかも知れません。
そこが、排泄を司っているところだとすると、お漏らしをしてしまうんです。
動脈硬化って、ものすごく怖いんですね。
このページを良く理解して、日常生活を改善し、動脈硬化にならないように気を付けましょう。
どの様に起こるか
- 血液中にLDL(悪玉コレステロール)が増え、動脈壁に沈着する。
- 動脈壁に強い酸化作用を持つフリーラジカルが発生し、LDLが酸化される。
- 酸化されたLDLだけがマクロファージ(貪食細胞)に取り込まれ、動脈の内膜に入り込む。
- マクロファージは酸化LDLを取り込みながら大きくなり、泡沫細胞という状態になり、内膜に沈着する。
- LDLや泡沫細胞が沈着した部分の内膜に血管の中膜の平滑筋細胞が混入・増殖し、細胞の間にコラーゲン繊維が入り込み、内膜層が厚くなる。
- さらに、内膜層が厚くなっていくと、血管内腔が狭くなるだけでなく、弾力性を失い、堅くなっていく。これが動脈硬化という病気である。やがて内膜層が破れ亀裂を生じる。亀裂を修復するために集まった血小板のために血栓が作られそれが次第に大きくなり血管を塞ぎ、血流が阻害される。
特徴
- 動脈硬化が起きても、自覚症状は全くなく、知らず知らずのうちに進行していきます。「忍び寄る動脈硬化」といわれ、ある日突然、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な合併症を引き起こします。
- 初期段階の動脈硬化は、10歳位から始まり、進行し、40〜60歳代に心筋梗塞や脳梗塞が起きます。
- 動脈硬化の原因は、単一ではなく、高血圧、糖尿病、肥満等、色々な原因が絡み合って発症すると考えられていますが、最も重要なものが、血中コレステロール濃度が高くなる「高コレステロール血症」で、動物性脂肪の取りすぎや遺伝などにより発生します。
- コレステロールは、細胞膜や副腎皮質ホルモン、胆汁酸などの原料になる物質で体にとってなくてはならない大切なものですが、血中のコレステロールが多すぎると動脈硬化の原因となります。
予防
- 動物性脂肪を摂りすぎない。植物性脂肪を多くする。
- 飽和脂肪酸を多く摂りすぎると血中のコレステロール値が増え、不飽和脂肪酸はコレステロール値を下げる働きがあります。
- 不飽和脂肪酸は牛や豚などの動物性脂肪中に多く含まれ、不飽和脂肪酸は植物油や魚油に多く含まれます。
- イワシやサバなどの青背の魚の脂肪に多く含まれるEPAやDHAにはコレステロール値を下げると共に血栓を作りにくくする働きがあります。
- 食物繊維の豊富な食品を積極的に摂る。
- 食物繊維には小腸でのコレステロールの吸収を抑え、余分なコレステロールを体外に排出する働きがあります。
- 食事のエネルギー量をコントロールする。
- 食べ過ぎは、肥満の原因になるだけでなく糖尿病、高血圧、高コレステロール血症の原因となります。
- 抗酸化食品をバランス良く摂る。
- コレステロールの酸化を防ぐ作用のある食品を豊富に摂りましょう。
- 抗酸化食品とは、ビタミンE、ビタミンC、ベータカロチンを多く含む食品です。
- ストレスの解消と運動。
- 禁煙。
- ニコチンや一酸化炭素は、血管壁を傷つけ動脈硬化を起こしやすくするだけでなく、血管を収縮させ、狭心症や心筋梗塞、脳血管障害を起こしやすくします。
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