ちょっと待ってたら電車が来た。乗り込むとガラガラ。窓からぼーっと景色を眺めるとスカイ・ウェイの名の通りすげぇいい眺め。そーいや昼間乗ってなかったもんな。やや傾きかけた日差しの中、15分ほどでPhrom Phong駅に到着。改札を出た所の公衆電話(かけかたは日本と同じ)で念のため菊川君家に電話してみる。奥さんの菜穂ちゃんがでた。「今駅に着いたよー」
教えられたとおり、ソイ39を入っていく。夕方だってのにまだ暑いなぁ。くそ。リュックが思いぜ。手土産に、と雑貨屋みたいなとこでビールを買おうとしたが無かった。そのままでれでれ歩いていたらオイラの名を呼ぶ声が聞こえた。「あれ?」声のした方を見ると向こうから子供をつれて菜穂ちゃんがやってきた。「うわぁーひさしぶりー」「よく来たねー」久しぶりに見る菜穂ちやんは全然変わってなかった。むしろ若返ったみたい。気候と食事のせいかスリムになっていたし。驚いたのはアヤちゃん、ミノリちゃんの子供達。でかくなるもんだな。写真で見てはいたが、最後に会った時はまだ赤ん坊だったよーな気がするんですけど。
やがて菊川家に到着。バカでっかいマンションだ。入り口には警備の人もいて治安は完璧らしい。ロビーとかはホテルみたいだし、プールもある。すげぇとこだぞ、ココ。感心しつつエレベータで6階へ。こんなでかいマンションなのに1フロア1〜2戸らしい。ひえー。「いらっしゃいませー」。中に通されてたまげた。ひっろぉー。リビングは広いわキッチンは広いわベッドルームやらトイレやら廊下やら、全部めちゃくちゃ広い。さらにゲスト用のベッドルーム、トイレ、風呂が別にあるのだ。ゲストルームもホテル並みの広さと設備だし。うおー豪邸だぜ。ゲストルームに荷物をおいてくつろがせてもらい、汗をかいたからシャワーをあびる。サッパリしたところでおずおずと「あのさー、ビール買ってこようとしたんだけど無かったんだよね。ある?」「もっちろん。飲むだろうと思ってたくさん買ってあるよ、はーいどうぞ」だって。くぅー泣かせるねー。イイ奥さんになるぜ。・・・・・って、もうなってるって。
ビールを飲みつつ菜穂ちゃんが屋台で買ってきたつまみを食す。辛いけどうまい。ビールが進んじまうじゃんか。菜穂ちゃんと最近どう?的な世間話やタイに来てからの話なぞをしてたら、アヤちゃんは積極的にからんでくるが、ミノリちゃんはちょっと人見知りで照れているよーだ。でもどっちもカワイイし素直なイイ子。とても良い家庭であることがうかがいしれるぞ。
2本目のビールを飲んでいたら菊川君から電話が入った。予定より帰りが遅くなる、とのこと。うーん、はやく会いてぇなあ。子供達と遊んだり菜穂ちゃんといろいろ話をしたりビールを飲んだりとダラダラしていたら、20:30ようやく菊川君がゴルフから帰ってきた。「おー、お帰りー、久しぶりだなー」。久しぶりに会う菊川君はちょっと白髪が増えていて、顔つきも落ち着いて父親のソレになっていたように思う。「おー、よく来たねー、太った?」おい、第一声がそれかよ。確かにカナリ太ったけどな。くそ。でもさ、さすがバンド仲間。久しぶりなんだけど会った瞬間にもう昔の感覚に戻れるんだよな。しみじみしてる間なんてないもん。いーよな、こーゆーのってさ。
今日は菜穂ちゃん手作りの夕ごはん。みんなで乾杯して、食事しながらタイでの生活の話や仕事の話などをいろいろ聞く。仕事は苦労しているようだ。でもその分イイ生活をさせてもらっている、と。おかかえ運転手サンつきの車もあるしメイドさんもいる。すげぇ待遇なのだ。まー海外に一家で赴任して、その上責任あるハードな仕事をしているんだもんな。それくらいしてもらわなきゃな。食事の後、菊川君が「どっか遊びに行く?」と。そりゃーキミがOKなら行くしかないでしょ。おかかえ運転手サンつきの車で、どこにでも遊びに行けるって。2人でどこ行くかいろいろ考えたけど、結局「タイのバンドを見に行こう」ってことになった。菊川君曰く「タイで上手いバンドは見たこと無い」って。そーかぁ?昨日のハードロックカフェのバンドはめちゃ上手かったけどな。ま、それは後にして、まずは市内のロック系ライブハウスに行ってみることにした。住所を調べたらなんと昨日まで泊まっていたホテルの向かいだった。気が付かなかったなー。「とりあえず行ってみよう」。運転手サンを呼び出し、車でライブハウスへ向かう。
22:00頃到着。入り口で聞いてみると「もうすぐ始まるよ」。チャージやドリンクの料金を確認した後、入ってみたら、いかにもって感じのライブハウス。雰囲気はいいぞ。しかーし。客が一人もいねぇ。ステージには機材がセットされているけどな。おい、大丈夫か、ココ?ビールを飲んでいたら白人が2人ステージに登場。後からタイ人が2人。なんとなく演奏が始まった。アメリカのロックチャートのヒット曲あたりをやったように思うが、はっきり覚えていない。だって「ヘタ」だったんだもん。日本の高校生レベルかそれ以下。うわー。きびしー。でも客はオレ達だけ。出て行くわけにいかねーよなぁ。弱ったなあ、とマジ困っていたら、バンドの友達らしき連中が2〜3人入ってきた。あー、助かった。菊川君に「この曲が終わったらいくぞっ」って目で合図。彼も大きくうなずく。30分ほどで脱出した。
口直し(?)にハードロックカフェに行くことにした。車で移動して、もう時間も遅いのでそのまま運転手サンには帰ってもらう。昨日も来たけどまた来ちまったぜ、ハードロックカフェ・バンコク。今日もいけすかねぇ連中でけっこうにぎわっている。実は菊川君はここでライブを見るのは2回目くらいだとか。一緒にバンドを見に行くよーな友達も少ないし、仕事が忙しくてこーゆー機会でもなければなかなか夜遊びはしないって。大変だなー。で、1本170バーツ(!)もするハイネケンを飲みながら演奏を聞く。うん、やっぱこいつらは上手い。菊川君「タイで初めて上手いバンド見たよ」だって。
タクシーで帰ってもいいんだけど、ムダ金使うのやめようと今日は電車で帰ることにした。終電は0:00頃。つーことで2ステージめの途中で店を出て、2人でなかよく電車で帰宅。0:30頃家に着き、そのままシャワーを浴びて風呂上がりのビールを飲みつつ菊川君と菜穂ちゃんと語る。子供たちはもう寝ていたので、やっと落ち着いて話せた。で、明日はどーしよってことになって、特になんも考えていなかったんだけど、ちょっと気になっていた「カンチャナブリー」について聞いてみた。そしたら菊川君も行ったことがない、というので決定!贅沢にもおかかえ運転手サンの車で連れていってくれることになってしまった。いーのかなー、こんな待遇良くって。昨日までとのギャップがデカすぎるって。ま、でもここはスナオに言葉に甘えてね。明日は菊川君とカンチャナブリー観光だーい。
予定も決まり、いい時間なので寝ることにした。もう1:00だ。明日は7:30頃起きればOK。まるでホテルのよーなゲストルームに戻り、就寝。
明日はあの「戦場にかける橋」で有名なカンチャナブリ観光です。