パソコンも壊れる シャープ Mebius PC-MJ720R その2 2003.8.31一部追加

一部追加のいきさつ
昨日このページを見られた人から問い合わせのメールがあり、同じ機種で同じエラーのトラブルが出ているがどうしたらよいかという内容でした。
とてもヘビーに使っておられる状況ではないのに不調になるとは・・・と納得いかないご様子でしたがまことにもってそのとおりだとおもいます。
その方には具体的な対処法をご返事しましたが、この機種については問題があるなぁという印象をもっています。

ちょうど1年前にこのページを作成しましたが、当時の思いとしては、少なからず同じようなハードディスクのトラブルでこまっている人があるはずで当時の記録が後で役立つだろうということで書いたことを思い出しました。

これを機会にこのページを見直しましたが特別不適切なところはありませんでしたが、説明を加えたほうがわかりやすいところは追加をしました。



● 前編のつづき
● 新しいパソコンがやってきました。 シャープ Mebius PC-GP1-CM7  2002.9.8
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前編その1にも書きましたが、購入後1年の間に4回もハードディスクがこわれ、そのためにリカバリやパソコン再設定でどれほどの時間を費やされたか、ちょっと見積もっても3週間、いやもっとそれ以上だったかもしれません。

部品としてのハードディスクの値段は1万数千円ぐらいですが、ハードディスクがこわれるとその中に保存されている重要なデータが消滅してしまうことや、トラブルシューティング、リカバリやパソコン再設定などに多大な時間がかかることで金額に換算するとしたらハードディスクの値段の何十倍にもなる損失を受けることになります。

これも一度経験すると実感できることですが、まだ一度も経験されてない方はこれを読まれてもピンとこないかもしれません。
私も例に漏れず「自分のコンピュータは壊れない」と思い込んでいました。
これまでにこのシャープを含めて7個のハードディスクがだめになりましたが、高い授業料?を払ったせいで少しは勉強したようです。
いまではいつ壊れても被害が最小限になるようにデータのバックアップは2重、3重になっています。

いつも作業しているパソコンには最新のデータが蓄積されているわけですが、そのバックアップとして別の2台のパソコンのハードディスクにも保存しています。
また、変更する予定のないデータはCD-ROMにも保存をしています。
よく書籍、雑誌などで、1台しかないハードディスクのパティションを複数に分割してシステムとデータ領域にわけて、「データはデータ領域に保存しておけば安全だぁ」な〜んてぇな記事がありますが、これは説明不足としかいえません。

たしかに、このように分けたことで、たとえばWindowsのシステムファイルが壊れたときにWindowsが立ち上がらず、そのような場合に救われるケースもなくはないですが、
そのばあいでもFATシステムならDOSをフロッピーで立ち上げればデータは読めるわけで、別にパーティションを分けてなくても読めるわけです。

だから、「パーティションを分けたから安全!」とはとてもとても言えないのです。

ハードディスクは壊れるもの
新しいからこわれないとか、古いから壊れやすいということはハードディスクに関してはいえません。

ハードディスクそのものの設計・製造品質、設置される温度環境などが大きく影響します。55度Cが規格の上限値で、50度のような高温が続くなら寿命は急激に短くなるでしょう。低ければ低いほど故障率は低下します。
最近のハードディスクはギガバイトの大容量ものが一般的になってきて今後もどんどん大容量のものが出てくるのは明らかですが、
皮肉なことにハードディスクが壊れることに対してはできるだけ小さいほうが被害が最小になるという事実があります。

ハードディスクの故障パターン
実はこれまでわたしも上記のような記事のとおりにパーティションを分割してきたのですが、それで救われたことはなく、これまでの故障パターンを分析するともっと違った方法でデータのバックアップを考えないと現実的ではないとわかりました。

ハードディスクのトラブルを大きく2通りに分析すると、
@バッドブロックが増えてきてやむをえず、ディスクを交換した・・・2台
A制御基盤が不良?その他の原因で丸ごと読めなくなった・・・・・・・・・5台

@のように単純に円盤の不良といえるのは少なく、また@の場合は前兆を知らせてくれるので対策をとれる時間的余裕があり被害は最小に抑えることができます。

しかしAの場合はある日に突然発生するわけでたとえその前兆を知ったとしてもバックアップが完全にとれる時間的余裕はとてもありません
そして電源OFF・ONするごとにスキャンディスクが走り、修復するどころかどんどんファイルが破壊されていくのでとてもコントロールできる状況ではありません。

よって、原因がわからないようなエラーが出始めたとか、ハードディスクのシーク時にこれまで聞いたことがないような音、たとえば「カラーン、コローン」とか「いつもでもシュルシュル」というような音が出始めたら緊急事態です。

放置して様子をみる選択はありません。
とにかくデータのばっくアップを即座に始めて、それがすべて完了するまで決して電源をオフにしたり、再起動をかけたり、スキャンディスクを起動してはなりません

もうすでにかなりのファイルがまともに読めない事態になっているはずで、そんな状況下で電源をオフにしたり、再起動をかけたり、スキャンディスクをかけると、傷が広まり、最悪Windows自体が立ち上がらなくなったり、動作が異常になり、バックアップできたであろうデータまで救えなくなります。

とにかくスキャンディスクがかからないように、「電源をオフにしない、再起動をかけない」でデータのバックアップを完了することです。
しかし、状況によってはホルダーごとコピーをしようとすると「リードエラー」が出て読めないファイルでひっかかたりするので、その場合はひとつひとつ読めるファイルだけをコピーしていかねばなりません。これはかなり大変な手間がかかります。

我が家ではこれまで「大容量のディスクに詰め込めるだけ詰め込める」という使い方をしてきまして、いざとなったときに受ける被害の大きいことはいやというほど経験しました。

そこでバックアップについて教訓から学んだことを少しまとめてみます。

理想的には、

大容量ハードディスク1台で Windows も、他のすべてのデータを保存することは危険である。小さなものでもいいのでハードディスクを複数台にして保存データを2重、3重にしておく。

しかしながらノートパソコンでは2台のハードディスクを内臓することはできないので、内臓のハードディスクのパーティションを最低でも2つに切り、ひとつをデータ専用にして、そのパーティションのバックアップを外付けのUSBハードディスクにデータを保存するのが最良である。我が家ではそうしている。


具体的には、

@【デスクトップ型でハードディスクが追加できるベイがあるとか、ネットワークで他のデスクトップパソコンにハードディスクが追加できる環境】 のケース

現在手に入るハードディスクはかえって小さいものは割高なので一番コストパフォーマンスのいいものを複数台購入したほうが賢いです。
たとえば60GBの大容量を買って1年半でだめになりすべてを失うより、割高にはなるが20GBを3台買ったほうがたとえその内の1台が1年半でこわれても残った2台(40GB)がその後も使え、しかもその2台にバックアップがとってあるので万全です。

1回のトラブルですべてのデータとハードディスクの両方を失うよりず〜っと賢いです。

パソコン街の土日にこまめにさがすと掘り出し物があり容量が小さくかつ安いものが手に入ることがあります。 最近では通販でもリーズナブルに手に入りわざわざ出向く時間などが節約できますが、通販のショップの信用とか対応に問題のあるところがあるリスクがあります。
ネット上でショップの評判を見ることもあるのであらかじめショップの確かさを調べることが重要です。

わたしの失敗談ですが、なかなか品物が送られて来ないのでネット上を調べたら悪いことが多くあり、その多くがあてはまっていました。PC○ク○ス
○安いだけで注文をほったらかしにする  ・・・・・・これも釣った魚にえさをやらない 数日時間が過ぎないとわからないので厄介
○メールの問い合わせに返事をなかなか返さない ・・・すぐに返せない状況をショップが作っていることがほとんどで注文した後だと厄介
○電話の問い合わせには応じない ・・・・通常はメールですが、それがままならないので電話するのであって、これもその事態にならないとわからないので深刻。
○商品を確保していないのにさもあるかのように注文に応じるところ ・・・いつ発送されるか不明でこれは最悪。事前に在庫確認しているのに

・・・しかし、こんなところでも注文受付メールはすぐに来る、こんなショップがありましたがホームページの華やかさとかで大々的にやっている風のショップは事前に評判を集めることです。・・・PC○ク○ス

そして初めてで不安なところは「商品引き換えで支払う」ことが鉄則で、不良交換にすぐに対応するかどうかも大変に重要です。
脱線してしまいましたが



USBがついていれば、割高にはなりますが、外付けUSB接続ののハードディスクをつなぐこともできます。

A【ノート型のパソコンが1台しかない】ケース

ノートパソコンでは物理的な制約でハードディスクを2台入れられるものはみたことありませんので、ノート型のパソコンが1台しかない場合は仕方ないのでUSB接続で外付けのハードディスクが売られているのでそれを使えばいいでしょう。
もしもUSBすらついてない古いノートならフロッピーでバックアップするか、PCMCIAカードを使ってハードディスクをつなぐことも方法も考えられます。

・CD-R/Wが使えればCD-Rも安いのでこれにまめに追加保存していけばいいでしょう。
・CD-R/Wもなくフロッピーディスクで容量的に間に合う場合はやはりまめにバックアップしていけば、わざわざ新たにハードディスクを購入することもないでしょう。



これからが本題になります。「ニューフェース Mebius PC-GP1-CM7がやってきた」

シャープ Mebius PC-MJ720R のハードディスクが保障期間内に4回目のトラブルになり、FAXでサービスステーションに連絡しました。
これまでの故障履歴はシャープにあるので、とりあえず、連絡だけはしておきたかったからです。

その後のやり取りはすべて電話で行われ、サービスステーションに行くこともありませんでした。
このようなことができるのもサービス拠点を全国にもっているメーカでないと難しいかもしれません。
一箇所にすべてを集めて対応しているメーカが多くそういうところでは柔軟な対応は困難だろうと思います。

その後電話で状況を説明して、「4回もこわれたこと、トラブルにかかわった時間のこと、今後も安心してつかいたいこと」を話しました。

当然相手は、身構えているので「おかげでリカバリのプロになってしまった」と冗談をまじえて相手の気持ちをほぐしながら、でも言いたいことはさりげなくつたえました。

たとえこちらはお客であっても、相手があることなので高慢な態度では話が途切れてしまいます。
いいたいことをいうだけでは単なるクレーマーになってしまうだけです。

交渉ごとなので、もし自分が相手だったらどんな行動がとれるだろうと考えて相手が動きやすいように話を持っていくことが重要です。

その話のはなしのなかでパソコン本体の交換をすることもあるというはなしがでてきました。

本体が交換されると今まで使えてたRS-232Cコネクタ、PS/2コネクタなどがなくなり、また液晶もグレードが下がり、少々CPUは早くなったり、メモリが多くなることはあるが総合的にはダウンの感は否めないです。


シャープとしては「日立のハードディスクも悪くない、本体の設計も問題がない」、しかしハードディスクはこわれる現実があることの説明はできないようでした。
ハードディスクを他のメーカに交換することも技術部で検討されたようだが、最終的には本体をほかの機種に交換する決定がされました。

私の感じでは、ハードディスクそのものの品質とハードディスクから出る発熱がうまく処理できないことが問題の原因と考えていてそのことをさりげなく伝えたが否定されてしまいました。

というの
@購入翌日からハードディスクが調子が悪かったこと・・・これは単なるハードディスクの品質の問題、
A4 ヶ月ぐらいの周期でこわれることと、ハードディスクが内臓されている上部が「熱いなぁ」・・・これは排熱設計の問題
と感じていることからです。

もともとどこのハードディスクメーカのハードディスクも熱には弱く、排熱には気を配るわけですが、この日立のハードディスクがより熱に弱いか、排熱がうまくできないパソコン本体側の構造的な問題が重なっているようにおもっています。

もし4回 目もハードディスクを交換して対処した場合、シャープとしては今後も壊れないと保障することが難しいと判断され、その結果として本体を他機種に交換するという措置をしたのだろうと私なりに思っているところです。

根本に熱の問題があるとしたら、このような対処になるだろうなという感じです。
今度来たシャープ MebiusPC-GP1-CM7 の熱の問題は、まえの機種よりだいぶ温度が低いなぁという感じです。 今後どうなるかはわかりませんが、しばらく様子をみることにします。


交換されたパソコンのその後 2003.8.31
 
あれから1年が過ぎ、前のパソコンと同じ環境、同様の使用時間、同じアプリケーションで使っていますが、このPC-GP1-CM7は快調そのもので、何のトラブルもなく使えています。
この機種ではハードディスクが内臓されている上部の温度は前の機種より低く、きっと内部でも低いのだろうなぁと思っています。
実際に温度を測ってみたいのですが、ノート型は簡単に温度プローブも入らないのでなかなか困難です。

ちなみにこの機種のハードディスクは
HIATCHI DK23DA-30F *L3VF12NRHF*
です。
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