枝垂桜(シダレザクラ)は糸桜ともいう。単に枝垂桜と言えば江戸彼岸の変種である。枝垂染井吉野などはそのように限定詞を付けて呼ぶ。人間も同様だが、突っ張っていると風で折られてしまうので、しなやかに枝垂れることが桜の自然適応だ。
江戸彼岸同様長寿で古樹が多い。三春町の滝桜、身延山久遠寺の枝垂桜、小渕沢の大糸桜などが有名で、いずれも数百年の古樹である。前2者は保護されて元気だが、大糸桜は誰にも知られず田んぼの真ん中で咲いていた頃は元気だったが、ガイドブックに掲載され観光客が押し掛けるようになってから樹勢が著しく衰え、2010年から防風ネットを被っている。
江戸彼岸より遅れて4月中旬に咲く八重紅枝垂桜は、庭の園芸種として人気がある。
写真は茅野市中沢の常勝院(八ヶ岳山麓で標高950m)の地元では有名な枝垂桜を4月中旬に撮影。