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うつせみAdvanced
2014年 9月26日
            Apple Pay

 Appleが新しいスマホiPhone6, iPhone 6 Plus、及びWearable端末のApple Watchを9月9日に発表し、スマホは19日に世界で発売した。Apple Watchは来年早々に発売するという。目玉の1つがApple Payだ。

 Docomoが日本で展開する「おサイフケータイ」に指紋を加えたものがApple Payだと理解した。おサイフケータイでは、その機能のあるAndroidスマホをレジの読取機に近付けて操作すると支払いが出来る。支払いはDocomoに各自が登録したCredit Cardに落とすか、Docomoが発行する仮想Credit Cardに落とすかだ。後者はCredit Cardと同様の16桁の番号を持つが物理的なカードは無い。読取機との通信はSonyが開発したFelica方式で、交通機関で使うSuicaなどと同じ技術だ。対応スマホにはその機能がある。Felicaなどの通信機能をNFC=Near Field Communication=近距離無線通信 と呼ぶ。おサイフケータイの支払機能だけのカードもある。Suicaでも買物ができるが、それは(電車賃と併せて)JRが処理する。

 Apple Payの特徴はそれに指紋を加えたことだ。iPhone 6を悪人が拾っても、指紋が合わないと支出できない。おサイフケータイと同様に登録したCredit Cardに落とすか、Appleの仮想Credit Cardに落とす。従ってiPhone 6/6 Plusには指紋センサとNFC機能がある。iPhone 5でも、その指紋センサと、Apple WatchのNFC機能でApple Payを使える。そのための新基本ソフトiOS 8が今一斉に配布されている。だからiPhone 5Sを持つ私はまずApple Watchを買うところから始めようかと思っている。

 Apple PayのNFC機能はFelicaとは「似て非なるもの」だから、Apple Pay用の店頭端末が普及しない限りApple Payは使えない。米国では百貨店Macy'sを初め22万店舗が店頭端末を備えたとAppleは発表した。米国では今までNFC機能付きの店頭端末は普及していなかった。Docomoが米国でFelicaの売り込みを掛けたが普及せず撤退した。日本ではApple Pay端末は現状ゼロであろう。メーカは直ちにFelicaとApple Payと両用の店頭端末を開発するに違いないし、もしかしたらFirmwareの入れ替え(これも実務としては金と時間が掛るが)くらいで済む可能性もあろう。

 Apple Payは、Credit Cardとの共存のためにCredit Card/金融会社と共同企画したという。Appleは情報を保有しない。ユーザから見たメリットは、支払いの手軽さと、Credit Cardを店頭で見せなくてよいことだ。新宿小田急百貨店でCredit Cardで買物をすると店員はカードを持って奥に引っ込んでしばらく出て来ないから不正使用されないかと心配になる。

 今モバイル決済が普及し始めている。Credit Cardの店頭端末の代わりに店舗はiPadを用意する。そのEarphone Jackに無償貸与の消しゴムほどのカード読取装置を差し込む。Credit CardをスライドさせるとiPadにサイン要求画面が表示され、特殊ペンまたは指でサインする。領収書は省略するか、または指定するemail番地に送って貰う。最近見掛けることが多いのは米Square社と、KDDIが支援する楽天Smart Pay社だが、他にも二三社ある。これらモバイル決済がApple Pay普及への至近距離にあるように思える。この消しゴムほどの読取装置にNFC機能を追加するか、NFC専用の読取装置を作れば、Apple Payの受入体制は整うはずだからだ。

 便利なCredit Cardも舞台裏は複雑だ。当初はCredit Card会社が全てを処理していたに違いないが、今は高度に分業化している。VisaやMasterはほぼBrand License会社だ。日本では三井住友カード且ミ長が会長を兼任する「Visa Japan協会」がVisaの、「Omni-Card協会」がMasterの関係会社の取りまとめと情報交換をしており、無数のカード発行会社が与信と貸倒リスクを負い、あるいはカード発行会社に実務を委託した同窓会や地域旅館組合などの仮想発行会社がカードを発行している。NTT Dataが運用するCAFIS=Credit and Finance Information Systemが最大だが他にもあって、関係する会社間のOnline情報通信処理を担当している。あれやこれやで店舗は売上高の数%を手数料として取られる。手数料は定額+比例分の場合が多いので低額の買物は嫌われる。モバイル決済やおサイフケータイ/Apple Payは、その手数料の圧縮に役立つと期待されている。  以上