使い続ける自信が無かったから、Apple Watchを中古店で購入したこと を6月にご報告した。以来半年で使い方が安定して来た。そのご報告だ。
[短所]
何しろ毎日充電しなければならないのは欠点だ。ビニールに穴が開いて いるバンドでは毎日の着脱が大変だから、Bolognese Loopというバンドを 買った。細いステンレスの二次元的な鎖でできたベルトの先端に強力な磁 石が付いていて、折り曲げて長さを調節してベルト自体に吸い付ける。時 計と磁気は共存できないという常識はDigital化によって崩れた。
毎日2時間充電が必要と書いてあったが、私の使用頻度なら40分でよ い。早起きなので起きたらすぐ充電を始め、ラジオ体操の広場まで走って 登る前に着用して運動記録を残す。着用を忘れなければ問題ない。
もう一つの欠点は、電池節約のために文字盤が常時は表示されないこと だ。左手を下げた腰の位置から目の前まで時計を持ってくると、その動作 を検知して文字盤を表示してくれる。または竜頭のようなボタンを押せば 表示する。打合せ相手に気付かれぬようにソッと時計をテーブルの下で見 るには、左手の大きな動作は無理。右手でボタンを押すのだが熱心にメモ しているペンを手放すのが不自然な時がある。または両手に荷物を下げて いる時に時計を覗き込むことが出来ない。尤も冬は長袖が時計を隠してい るから、伝統的腕時計でも右手を使わないと時間は見られないが。
[長所]
(1) iPhoneに電話の着信があるとApple Watchが振動して鳴り、受信し て007のように腕時計で話すことが出来る。Bluetooth/Wi-Fiの届く屋内な ら、iPhoneから離れていても着信を逃すことはなく、すぐ応答できる。
(2) Apple WatchにSuicaを入れることが出来る。左手首を改札通路の右 側にあるセンサにかざすには要領が必要だが、習得さえすれば大変便利 だ。ポケットやカバンからSuicaを取り出す必要がない。加えて何時何処 でもApple Watch上で金額をチャージできる。改札機に表示された残額を 見て、電車の中でチャージすることもある。私はまだやっていないが、新 幹線にもSuicaのIDで乗れる「スマートEX」が始まった。
(3) 運動管理アプリで、速足以上の運動時間、エネルギー消費量、1時 間に1回以上立ったか、が文字盤に表示されるようにした。問題はApple Watchを充電器に置いたままJoggingに出てしまうことだ。1時間以上坐っ ていると「立て」という指示が出る。また「深呼吸せよ」もある。こうい うキッカケ作りや進行状況表示や達成表示にはつい乗せられてしまう。
(4) 目覚ましに最適だ。目覚時計を止めるのを忘れて寝室を離れたり、 大音響で鳴らして迷惑を掛けたりが無い。操作画面も使い易く安心だ。
(5) 文字盤から色々出来る。(私は使わないが)脈拍測定、「今日は何 日?」「来週金曜は何日?」、(ビル内勤務者用にWeb情報の)外気温と 天気、(iPhoneに登録した)地点の天気予報 がワンタッチで見られる。
(6) (iPhoneに登録した)世界各地の現地時間が簡単に表示できる。
(7) 世界各地に到着すると現地時間が自動的に表示される。成田から New Yorkに飛ぶ飛行機がAlaskaに差し掛かったらどういう表示になるのか 興味があったが、正解は次の通りだった。機内ではiPhoneもApple Watch も機内モードにして通信を遮断しているから、日本時間のままだ。機内で Wi-Fiを使えば途中の時間も表示するのかも知れない。
(8) (私はあまり使っていないが)email、SMS、Lineなどの着信を表 示。災害警報が自動表示される。またiPhoneに登録した音楽を聴ける。
(9) iPhoneのアプリで、株価、月齢 などが見られる。地図を表示すれ ばGPSで案内してくれるが、画面が小さいのでほとんど使っていない。
(9) 伝統的腕時計よりも、振動を与えることを気にせずに使える。
(10) 高齢者を見るとDigital音痴と思う若者が多い。そうではないよと 雄弁に、しかしさりげなく主張してくれるのがApple Watchだ。
結論は、短所もあるが長所の方が遥かに多い。もっと普及して良いはず だが、高いし、現用の腕時計で結構という人が多いのかも知れぬ。 以上