Detachable Notebookの時代か。Windows 10の事業的な狙いを具現化していて、Notebook PCの表示盤が外れてTabletにもなる。Microsoft自ら12インチのSurface Pro 3 / Pro 4を出しており、東芝は10.1インチのDynabook N40を10月に出した。その直販機種NZ 40を、誰でも入会できる東芝ダイレクト会員価格で購入した。表示盤とKeyboardとは、Surfaceは磁力型の数個の接点で接続され、Dynabookは接栓で接続されている。
直後に東芝は新機種DynaPad N72(12インチのDetachable。DynaPadの名)を発表し、競売方式でモニタを募集したので応募したら、当選してしまった。間もなく入手できる。東芝渾身の傑作機種だと良いのだが。
今は主Notebookとして使っているのはDynabook SS RX2というWindows 7の傑作機種だ。5年間愛用してきたが内蔵Fanの音が高くなってきたのと、最近タッチパネルが急に高感度になりキー入力中に指が近付くとカーソルが飛ぶ。最近の機種はControl Panelからタッチパネルの感度調整または入力中の動作停止が可能だが、我が機種には無い。出荷時の調整が崩れたのだと思う。だからそろそろWindows 10の新機種に切り替えようとかと秘かに期待していたのだが、NZ 40はその任に非ずとすぐ分かった。
Dynabook N/NZ 40は、Detachable Notebookというが、設計的にはDynabook Tab同様にKeyboard-Attachable Tabletであると分かった。まずCPUが省エネのIntel Atom X5Z8300とかで動作が遅い。薄くて軽くて持ち運びに便利だがI/Oポートが貧弱で光ディスクは外付けだ。外部メモリはMicroSDだ。だから主Notebookとして使うことは諦め、Windows 10を使いこなし、本来の設計思想であるNotebook兼Tabletとして使って行こう。
早速格好の用途を発見した。Kindle Softwareを入れての読書端末だ。科学書や経済書などは正確に読みたいので、通常私はノートをとる。Kindle自体にもノート機能はあるが、本の余白にメモ書きするようなものだ。私は独立したFileにして保存したい。だから従来出先でTabletで読書する時はメモ用紙を持ち歩き、後でPC上に整理して来た。King Jim社が出しているPomeraという名のText入力専用機を持ち歩くこともあった。
Windows 10にはMulti-Desktopという機能が出来た。Desktop画面全部が複数用意できるのではなくて、アプリを開いたDesktopから別アプリを開いたDesktopに切り替えられる機能だ。いやそれで充分、画面一杯に開いた本を読んで、別Desktopに開いたText Editorにメモすればいいのだから読書が大変楽になった。EditorのNotepadは隠されてしまったが、探し出してDesktopに加えた。CPUが遅い分、電池が13時間もつのは有難い。
Windows 8の悪評はMicrosoftを揺るがすほどだったが、その反省と失地回復を狙って出来たWindows 10のStart Menuは、Windows 7並みにアプリが並び、Explorer、Control Panel、電源、全てのアプリへのリンク、があるのは助かる。表示盤を切り離すと全画面主体のTablet Modeになるが、Control Panel→Systemから操作してTablet/PC Modeを切り替えることも出来る。MicrosoftがInternet Explorerの代わりに推奨し始めたBrowserのMicrosoft Edgeの利点はまだ実感出来ていない。Web頁に落書きして保存できるのだが、Mouseではロクなものは書けない。
1つのPCで調べ物をして、他のPCでReportを書きたいことはよくある。今までDesktopとNotebookでそれをやってきたが、2つのNotebookでやれるようになった。そのためにはDynabook NZ 40は小さくて手軽だ。
TabletでOffice(Cloud Mode)が使えるのは良い。WiFiのある場所に行くならTabletだけ持ち歩けば仕事になる。Microsoftの事業戦略に乗せられて、Detachable Notebookで世の趨勢に従ってWindows 10を使うが、また使える程度には改善されたと評価するが、特殊用途を別にすれば私にはWindows 7の方がよほど使い易い。慣れ不慣れの問題ではなく、全自動カメラと手動カメラの違いだ。例えばWidows 10が提供するemailソフトは素人向きで細かい設定が出来ないからThunderbirdを入れた。
東芝、富士通、VIO(ソニー)が合弁すると、世界で商標登録が出来なかったDynabookの名は、残念ながらやがて消えるのだろうか。 以上