昨年暮れにかけ、iPhone, iPad, Kindleを買い揃え使い込んでいる。iPhoneはPC用のWeb/emailが使えるので、PCを持ち歩かなくなった。
iPadでは英文の書籍、雑誌、新聞のNew York TimesとUSA Todayを時々読んでいる。またLifeやArizona Highwaysなどの写真集を見る。YouTubeも見られるがあまり見ない。なぜか動画よりも静止画の芸術性が好きだ。字の細かいPDFの書類をPCで読むと拡大縮小が面倒だから、iPadに表示して指2本の拡大機能で便利に読むこともある。
Kindleは勿論Amazonの電子書籍リーダだ。最近、iPad流に2本指で拡大できるカラー版を含む数機種を出したが、私のは1年前のモデルだから、e-Paper=Electronic Paperの白黒でボタン操作だ。半分が黒く半分が白い微小な球を磁気的に回転させて表示するe-Paperは、実際紙の印刷のように見え、電源を食わないことと明るい場所でも見易い特徴がある。
この1年電子出版に頼ることが増えた。USA Todayは今の所無料だが、New York Timesは月に20頁以上見る人は有料になった。先日日本の新聞に飽き足らずNew York TimesでHiggs粒子の記事を漁ったが、月20頁には中々届かない。因みに10年前にどうしても或る日のNew York Timesが欲しくて、帝国ホテルの売店に予約したら、1部だけで\3k取られた。朝日新聞の電子版は単独だと月\3.8k、紙を購読している人には月\1kだ。その他に簡単な無料版を用意している。無料版は読めるがあまり読んでいない。
3つの英文雑誌を私は購読している。Scientific Americanは文字主体の論文雑誌で、電子版は特集号だけだ。National GeographicとArizona Highwaysは写真主体の雑誌だから、Zinio社が代行発行している電子版をiPadで購読している。電子版の方が安いし場所を取らないのが良い。Arizona Highwaysはしばしば懐かしいArizonaの風景写真を見開き2頁に掲載する。それを約3割の面積のiPadで見ると迫力が劣るのはやむを得ない。但し気に入った写真は印画紙または額で購入できる。iPadのメモリが一杯になったらどうするのかとZinio社に聞いたら、購読記録は永久にCloudに残っており、iPadで消しても無料でDownload出来るとか。
本を購入するのに2つのモードがある。1つは何か面白い本はないかと本屋を漁って興味を覚えた本を買うお見合いモード、もう1つはAmazonなどで検索したり書評を読んだりして決め打ちで買うご指名モードだ。私はほとんど後者だ。日本の電子出版はお見合いモードが可能なレベルには充実して来たが、ご指名モードの品揃えは無い。Amazonが日本の出版社と折衝しているが進まない。従って私が電子書籍を利用するのは専ら英文だ。
電子書籍は1年間で16冊購入した。思い立ったらすぐ手に入るのが良い。米田英一氏はかって年間1万頁の原書を読むと豪語し毎年読破した難しそうな書名を誇示しておられたが、それほど難しくない本も含めて頁数だけはその半分にはなるかな。ただ困ったことに電子書籍は私が得意の読み飛ばしが難しい。視野が狭いからどうしても精読になってしまう。電子書籍はAmazonで買う。最近はご指名モードでKindle版が無かったことはない。iPadにもKindle Simulatorがあるので、KindleとiPadと両方で読んでいる。一方で途中まで読んで他方を開けるとCloudが「読んだ頁まで進めましょうか?」と聞いてくる。電源があり持ち歩きが少ない時にはiPadの方が便利だ。理由はやはりタッチパネルの指操作の便利さと画面の大きさだ。Kindleの新型では指操作が出来ると聞いたが試していない。持ち歩く時にはやはり軽いKindleが便利だ。電源もほとんど気にしなくてよい。
歳のせいか難しい本を読む時は、要点をメモしておかないと読み終わる頃には忘れていたり途中で迷子になり兼ねない。メモしておけば年月が経ってから思い出すのにも便利だ。電源の入ったPCが近くにあればPCにメモするが、出歩く時にはずっと軽いPomeraが便利だ。事務機メーカのKing Jimが出している電池式入力機で、Full Keyboardと液晶とMicro SDでTextを入力するだけの機械だが、中々使いでがあって便利だ。
未読の雑誌や本を積み上げておくと、そうだ読まねばと気付くが、電子版にはそれがなく迫力に於いて劣る。唯一の欠点かも知れない。 以上