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− 駅のエスカレーター −
その3

1997年11月20日
上野:それにしても、どうしてエスカレーターを1つだけ付けようだなんて考えたんでしょうかねえ。

大井:誰かが付けてくれと言ったとか。

小川:エスカレーターくらい無いと格好がつかないとか。

下田:予算が余ったということですかねえ。

大井:今までエスカレーター無しで済んでいたところにわざわざお金を掛けてエスカレーターを付けようというのですから、 何らかの理由、動機というのが有って然りと思うんですけど…  一体どんなわけでエスカレーターを付けようと考えたんですか?

――えっとー、あのー、それはー

上野:お年寄りが階段を上るのがつらいからって聞いたことがありますが…

下田:階段を降りるときも難儀していますよ。

――そう、そう、そういうことです。

大井:お年寄りというとこの駅の近くにある福祉センターに来ているお年寄りですか?

――そうなんです。確かにそこのお年寄りや、職員から何とかならないかという声が届いていました。

小川:それじゃあ、朝は上りにして夕方は下りにすると都合が良いように思います。

他の3人:まったくだ。議論するまでもなく、それ以外の結論はないでしょう。

――何だか呆気ないくらい簡単明快に結論が出来てしまうんですね。

全員:当り前でしょ! そういう事情ならそれしかありません。誰ですか。最初に目的をはっきり言わなかったのは! 大体どうしてそこまではっきりしているのに私たちをこんな所に呼び出して、余計な議論をさせたんですか?! 大体どうして……

――あわわわ。それでは皆さんさようなら。ありがとうございました。



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