父と子のサッカー教室(その5:ファール)

 今日の試合の主審、ファールを取ったり取らなかったりするんだ。訳が判らないよ。

 審判はデタラメなことはしないよ。ファールというのは「危ないプレーをしてはいけません」ということだから、同じように見えても危なかったり危なくなかったりすることはあるんじゃないかな。それと、本当はファールなんだけどファールされた方が有利な状態になった時は、「プレー・オン・アドバンテージ」と言ってそのまま試合を続けることがあるからね。

 ファールされても頑張ってボールをキープしたのに、試合を止められたらイヤだものね。

 でもファールが無かったことになる訳じゃ無いからね。試合が止まるまで待ってから主審がイエローカードやレッドカードを出すこともあるよ。大切なのは、ファールだと思っても主審が試合を止めるまではプレーを続けることだよ。自分でファールだと判断して試合を止めたり、主審に文句を言ったら自分がファールになることもあるからね。

 先週見に行ったJリーグでも、イエローカードを受けた選手が主審に文句を言って、レッドカードで退場になっていたよね。

 主審が文句を付けられた時に、一度イエローカードを出してから続けてレッドカードを出していたのは判ったかな? 文句を付けたらイエローカードだけど、その前のイエローカードと合わせて2枚になったからレッドカードで退場になったんだよ。

 イエローカード2枚でレッドカードだもんね。

 イエローカードやレッドカードまで行かなくても、ファールは色々あるから気を付けないとね。例えば「相手を蹴ろうとしたり、蹴る」とか「相手をつまづかせようとしたり、つまづかせる」、「相手に飛び掛かる」、「相手に体当たりする(チャージ)」、「相手を叩いたり、叩こうとする」、「相手を押す」、他にもあるけど、こういうのは直接フリーキックになるよ。この他にも主審が危ないと判断したら直接フリーキックや間接フリーキックになるね。

 危ないかどうかって、むずかしいよね。

 頑張ってプレーしてると、悪気が無くても相手にぶつかったりすることって良くあるよね。そういう時はファールを取らないこともあるよ。

 わざとやったんじゃなければ良いのかな。

 そうとも言えないけどね。フェアプレー精神が一番大事だと思うよ。勝ち負けも大事だけど勝つためには何をしても良いという考え方は、して欲しく無いな。試合の時は真剣に競い合う相手だけど、一緒にサッカーをする大切な友達でもあるんだからね。

 他のチームに所属している友達も段々増えてきたんだ。

 友達に危ないプレーを仕掛けてケガをさせたいとは思わないだろう。サッカーをやっていれば転んですりむいたり、ぶつかったりして小さなケガをするのは仕方無いけど、無理なことをして大きなケガをさせたり、しないように気を付けないとね。


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