父と子のサッカー教室(ミスをすること)
竜生はFWをやってみたら活躍できるんじゃないかなと思うんだけどなー。
でも、シュートをミスしそうで怖いんだ。
サッカーって、ミスをして当たり前のスポーツだよ。Jリーグだって、よく見ると結構選手はミスしているよ。サッカーを十年以上やっていて、今は一年中毎日サッカーを練習している選手だってミスをするんだ。サッカーを始めて数年の竜生達が試合でミスをしたらどうしようなんて考えなくて良いんだよ。
でも、ミスすると「何やってんだよ!!」とか言われることもあるしなー。
真剣になっていると、悪気は無くても言ってしまうことがあるけど、そういうことは無くしたいね。チームが強くなるためには楽しくサッカーができることが大事だとパパは思うよ。ミスをした時に「何やってんだ!!」と仲間やコーチから怒鳴られるのと、「ドンマイ! 次は上手くやろう!!」と声を掛けられるのと、どっちが楽しいサッカーだろう?
そりゃー、励まされた方が楽しいよね。
そうだね。パパは、竜生や仲間たちにはミスをした時に責めるんじゃ無く「次は上手くやろう」と声を掛け合う仲間になって欲しいな。
試合の時に、ミスした仲間に「何やってんだよ!」と怒鳴ったら1点もらえるかな? そんなことは無いよね。逆に喧嘩している間に相手の選手がゴールを決めちゃうかも知れない。仲間がミスをしたなら自分がカバーして助けよう。みんなはサッカーのプレイヤーとして一緒にやっていく仲間なんだからね。
そうだよね。ボンバーズには同じ学年だけでも9人の仲間がいるし、他のチームで活躍してるけどサッカースクールに一緒に通う友達もいるしね。
他のチームに所属していても、スクールでは所属チームは関係無いから一緒のグループになって協力してゴールを狙ったり、別のグループになって競い合ったりしているだろう。ちょっと話がそれたけど、「敵」「味方」というラベルを貼らずに広い視野を持って人と付き合って欲しいなーと言うのがパパがサッカースクールに竜生を入れた目的の一つなんだ。
ちょっと話が弾んでるね。ボン、ボン。
まあ、人のミスを責めるような選手になって欲しくないってことだよ。それと、もう一つ! 諦めの悪い選手になって欲しい。
どゆこと?
点を入れられたからと言ってしょげないで欲しい。いくらでも逆転のチャンスはあるんだ。タイムアップの笛が鳴るまでは勝敗は決まらないんだから、全力を尽くして欲しいと思うよ。