5.簡単な実験
水槽に水を入れて、水面に紙コップを置くと、ほとんど水のなかに沈まないで水の上に立たせることができる
(実際にはこの時紙コップは倒れやすいので手で支えてやらないといけない。
紙コップでなくて、いちごパックのような底が広い容器の方が安定してよい)。
このコップの中に適当なおもりを1つ入れてやると、コップが少し沈む。
次に同じ重さのおもりをもう一つ入れると、さっきに比べ2倍沈む。 さらにもう一つ入れると、3倍沈むことが確認できる。
おもりの重さが重くなるに従って沈み方が多くなる――ということは、
沈む量が大きくなることによって排除される水の量が多くなり、 それにつれて浮力が大きくなっておもりの重さにつりあうようになる――
ということである。
ここでそれぞれの場合に沈んだ深さを、紙コップに鉛筆で目盛るなどして測定し、
そして排除した水の重さを算出し、それがおもりの重さと等しいことを確認する――などということはしない。
こうしてアルキメデスの原理「物体が液体から受ける浮力の大きさは、物体が排除する液体の重さに等しい」
が理解される。
そして、ガリレオの発想もまさにこれである。