父と子のサッカー教室(上級生との試合)

 今日の試合は、相手チームが6年生ばかりで大変だったよ。

 うん。でも竜生は積極的に相手に向かって行って、頑張っていたね。

 だけど、僕ら4年生が多いチームは、6年生の多いチームが相手だと勝てるわけ無いよ。

 試合は勝ち負けを決めに行くんだから、勝つこともあれば負けることもあってあたりまえだよ。勝てそうに無いからと言って試合を避けていたら、サッカーが狭くなって段々つまらなくなっちゃんじゃないかな。例え負けても、自分のサッカーにプラスになる試合をしようね。

 勝てそうに無い試合でも、どうすればプラスになるのかな?

 パパも先輩コーチに教えてもらったんだけどね、自分でイメージしたプレーができることを目標にしてみると良いんじゃないかな。例えばボールを持った時はドリブルで相手を抜いたり、練習したフェイントを試してみたり、味方にきれいにパスを決めるとか、相手の動きを読んでパスをカットするとか、色々あるよね。自分自身のプレーだけじゃなく、大きな声で味方に指示を出すとかも良いね。

 でも、なかなか上手くできなかったりするし。

 監督やコーチがいつも言っているだろう。「できないから練習するんだよ。」って。上手くできなくても諦めずに、できるように練習すれば良いだけのことだよ。竜生達はサッカーを始めたばかりなんだから、これから色々なことを覚えてどんどん上手くなれるんだからね。上手くできない時は、なぜ上手くできないのか、どうすれば上手くできるかを考えてみよう。判らない時は監督やコーチに聞くと良いよ。

 うーん。

 試合で良いプレーができれば、勝っても負けても自分で納得できるんじゃないかな。そのためには普段の練習が大事なんだ。たくさん練習して、自分が身に付けたことを「試し合う」と書いて試合だよ。

 そうだね。勝てそうに無いとか考えずに、自分の練習してきたことが上級生に通用するか試してみると良いんだね。

 それと、もう一つ。仲間と一緒に、どうやったら強くなるかを一緒に考えよう。サッカーは一人でするスポーツじゃ無いからね。一緒に助け合う仲間がいて、試合をする相手がいて、試合をきちんと見守ってくれる審判がいるから、できるスポーツだよ。以前監督がみんなに配った「JFAサッカー行動規範」にも書いてあるけど、仲間はもちろん、対戦チームや審判も大切に思おう。試合に引率してくれて、みんなが元気に試合に出られるようにいろいろと準備してくれるお父さんやお母さん達にも、ありがとうの気持ちを持とうね。

 うん、判った。


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