SYSTEMA by MITO YUKO
『安全神話』からの脱却
- 社会と共につくる安全へ向けて -
( 2004.8 )
鉄道事業者さん主催 「安全フォーラム」 にて
◇ 「安全、正確、迅速」は長年にわたり 日本の鉄道の機能であり、
企業文化を形成してきた。
特に安全は「輸送業務の最大の使命」とまで言われ、「安全第一」は
日本の鉄道の合い言葉であり続けた。
だが、安全を強く願うことと、 安全の仕組みや環境を整えること
の間には、いつも大きな隔たりがある。
◇ ほんとうに日本の鉄道は、いつの時代も 安全の仕組みづくりや環境づくり
を最優先してきた と言えるのだろうか。
安全は、定時性や迅速性に比べてみても 成果が見えにくい。
非常にとらえどころのないところもあるだけに、
社会のその時々の価値観や文化風土の影響も受けやすい。
日本社会の新たな変化に対応しながら、 鉄道がこれからも
高い安全性を維持し続けるには、 システム技術の革新に加えて、
コミュニケーション技術の獲得が必要だ。
◇ 鉄道に働く人々が外の世界との関わりを もっと強く意識し、
安全は人間の不断の努力によってつくられるものだという、
ごくごく当たり前の事実を 広く世間に認識してもらうところから
安全の構築を始めなければならない。
安全もいまや社会と共につくりあげてゆく 段階にきている。
● 鉄道と社会の危険な関係
● なぜ「安全神話」になってしまったのか?
● ブラックボックスと映る鉄道システム
● 安全をつくる「仕組み」と「環境」
● 安全にも社会が一枚噛んでいる
● ほんとうに日本の鉄道は乗客のことを思ってきたか
● 巨大組織の落とし穴
● 肝心なのは鉄道の「機能」と「信頼」
● システムを活かすコミュニケーションの技術
● 「社内表彰」よりも「お客様の拍手」
● 「見学会」が開ける環境
※参考
・『定刻発車』 ( 2001 交通新聞社, 2005 新潮文庫 )
・「技術と信頼 〜定時運転から見える鉄道の機能と信頼〜」
( 2002.9 汎交通 日本交通協会)
・三戸ホームページ(SYSTEMA by MITO YUKO )
http://club.pep.ne.jp/~mito.yuko/
(いずれも 三戸祐子 )
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