SYSTEMA by MITO YUKO
『定刻発車』 要旨
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◇ 日本では「10分の列車の遅れ」は商店街の火災や
強盗事件のようにマスコミの報道対象となる“事件”である。
ダイヤが半日も乱れようものなら、それは新聞の一面トップを
飾るにふさわしい。
◇ しかしひとたび世界に足を踏み出すと、
日本では誰もが当たり前と思っているこの定時運転も、
当たり前ではなくなってくる。
ヨーロッパでもアメリカでも、10分や15分の遅れは、
そもそも「遅れ」とは見なされない鉄道がほとんどだ。
もっと世界を広く見渡せば、1時間や2時間の遅れは日常的なもの。
予定された列車が日付を越えて出発する鉄道もあるのである。
◇ 時刻表通りにきちん、きちんと発着する鉄道は、
世界の目から見れば“珍鳥中の珍鳥”。
「そんなに正確に発着するなんて、日本という国は変な国だな」
と逆に驚かれてしまう。
◇ では、この定時運転はどうして、この日本に誕生したのだろうか?
本書ではその謎を生物の進化の過程にもなぞらえて掘り起こす。
山あり川ありの地形にはじまって、徳川幕府の交通政策、
明治の庶民にとっての鉄道の意義…。
そして「大都市と鉄道の二人三脚」の中でつくられてきた
20世紀の大衆社会のリズム。
◇ そこには生き物のような“進化の過程”や“仕組み”がある。
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さらに『定刻発車』について、いろいろな疑問にお答えします。
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