大久保っちのちっちゃな研究室〜 ハーバーフェルトトライベン (Haberfeldtreiben)の世界 〜燕麦畑の狩人たち〜
 



ハーバーフェルトトライベン

(Haberfeldtreiben)の世界(概要)


このウェブサイトは私が今も研究を続けているテーマや、かつて発表した研究について紹介するサイトです。主にはハーバーフェルトトライベンを中心に紹介するものです。


ハーバーフェルトトライベン(Haberfeldtreiben)の世界(概要)


 ここではハーバーヘルトトライベンというのがどういうものかについて、修士論文で研究した内容を一部紹介簡単に説明したいと思います。

ハーバーフェルトトライベン(Haberfeldtreiben)とは?


 まず、言語の持つ意味から考えると、Harberfeldとは「燕麦畑」、treibenとは「狩る」または「追う」の意味から派生していると考えられている。

 したがって、地域の住民からみて規範から外れた人物を、文字通り考えると、燕麦畑に向けて追ったりしながら制裁するものある。この行為から考える限りでは、地域民衆による一種の民衆裁判もしくはシャリヴァリとして、一般的に考えられている。

 しかし、歴史の変遷とともにハーバーフェルトトライベンは様相を変化させる。したがって、さきほどの表現をそのまま普遍的なハーバーフェルトトライベンの定義にするのには難しいように思われる。そこで、ここではハーバーフェルトトライベンをバイエルンにおいてみられた民衆裁判もしくはシャリヴァリの行為の一つで、オーバーバイエルンのイザール(Izar)とイン(Inn)の二つ河川に挟まれた地域に18世紀から19世紀を中心にみられた民衆による制裁行動であったとここではしておきたい。

 ただ、一つだけ、指摘しておきたいのは、19世紀のハーバーフェルトトライベンの多くは明らかに、制裁対象者を燕麦畑に追い立てるようなものでは、なかったことだけは残された事例から知ることができる。

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